京都の寺院共存型ホテルで「朝のお勤め」を体験してみた!【御朱印女子の宿泊レポ】

京都の寺院共存型ホテルで「朝のお勤め」を体験してみた!【御朱印女子の宿泊レポ】

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まもなく紅葉の時季を迎える京都。豊臣秀吉によって町中のお寺が一つの通りにまとめられた四条河原町の「寺町通」に、2020年9月28日、「浄教寺」と一体化した新ホテル「三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺」が誕生しました。 570年の歴史をもつ「浄教寺」で貴重な「朝のお勤め」も体験でき、参加者は御朱印も授けてもらえるそう!普通のホテルでは味わえない、京都の歴史を感じる宿泊レポをお届けします。

Summary

思わず瞑想したくなる大浴場⁉

「輪廻」をコンセプトにつくられた女性大浴場。入浴時間は15〜25時、6〜10時
「輪廻」をコンセプトにつくられた女性大浴場。入浴時間は15〜25時、6〜10時

宿泊者専用の大浴場も行ってびっくり、シンプルを極めたお寺の雰囲気を纏っておりました。水墨画を思わせる光壁アートと手水鉢のオブジェが暗がりの浴室内に浮かび上がり、とても神秘的。静かなBGMに耳を傾けながら、浴槽の中で目を閉じて軽く瞑想タイム……!

京都の町寺の朝のルーティーン!貴重な「朝のお勤め」体験

ひと晩明けたら、いよいよ「浄教寺」での「朝のお勤め」体験の時間です!早朝6時40分にホテルロビーに集合すると、この日は10人ほどの参加者が集まっていました。ホテルを出て、敷地内のお寺の本堂へ向かいます。

京都の町寺で、このように朝のお勤めを公開しているのは珍しい
京都の町寺で、このように朝のお勤めを公開しているのは珍しい

この体験を目的に「三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺」を選ぶゲストも多いのだとか。毎朝定員は20名、参加料は300円(中止になる場合もあるので、詳しくはホテルに問い合わせを)です。

きらびやかな装飾をたたえる「浄教寺」御本尊。ホテルに連なる伽藍は、約190年前の旧本堂を建て直し、伝統の匠の技に最先端の技術を加えてつくられたもの
きらびやかな装飾をたたえる「浄教寺」御本尊。ホテルに連なる伽藍は、約190年前の旧本堂を建て直し、伝統の匠の技に最先端の技術を加えてつくられたもの
お焼香の方法が書かれたパンフレットは事前にもらえました
お焼香の方法が書かれたパンフレットは事前にもらえました

ご住職のお経を聞きながら、参加者一同、静かに椅子に座りお祈りします。そして、順番が来たら静かに席を立ってお焼香。

「朝のお勤め」中は、欄間の彫刻や柱、仏様を取り囲む灯籠の美しさに見惚れていました。一見きらびやかですが、よくよく見ると、かなり古いものであることが分かります。ご住職が唱える念仏、木魚、おりんの音に包まれ、早朝の清々しさも手伝って、凛とした心持ちに!

「浄教寺」44代目ご住職・光山公毅さん。え、44代目……⁉「日常の充実のために非日常を体感する『佛道修養』を一緒に体験いたしましょう」(光山さん)
「浄教寺」44代目ご住職・光山公毅さん。え、44代目……⁉「日常の充実のために非日常を体感する『佛道修養』を一緒に体験いたしましょう」(光山さん)

終了後、ご住職の光山さんはこう語ってくれました。

「全国にお寺は7万5000から7万7000ほどあると言われ、その数はコンビニを上回るほどです。そこではほぼ例外なく、こうして朝の6時から7時の間に、ご住職さんが朝のお勤めでお経をあげられています。大半のお寺は『浄教寺』のように小さな町寺です。参加していただければ、お寺の多い京都の朝のルーティーンを垣間見ていただけるかと。皆さまと貴重なご縁を結べることを楽しみにしております」

本尊阿弥陀如来のほか、寺宝の浄土曼荼羅や平重盛公像(写真)、平家物語所以の琵琶などが現代建築と見事に融け合っています
本尊阿弥陀如来のほか、寺宝の浄土曼荼羅や平重盛公像(写真)、平家物語所以の琵琶などが現代建築と見事に融け合っています


京都名物が散りばめられた朝御膳をミシュラン掲載店で

朝御膳「光明」2000円のメインは、「お茶漬け(鯛・野菜天ぷら)」。デザートは「宇治抹茶と黒ゴマのプリン〜梅杞の実と大納言の黒胡麻ソース〜」
朝御膳「光明」2000円のメインは、「お茶漬け(鯛・野菜天ぷら)」。デザートは「宇治抹茶と黒ゴマのプリン〜梅杞の実と大納言の黒胡麻ソース〜」

ホテルステイのお楽しみの一つといえば、朝ごはん!ミシュラン掲載実績のある福岡県・糸島発の和食の名店「僧伽小野 京都浄教寺」(ホテル2階)でいただきます。福岡本店に次ぐ2号店として、このたび県外初出店を果たした注目店です。

「天ぷらと鯛茶づけ」
「天ぷらと鯛茶づけ」

メイン料理は「僧伽ちらし」「鰻の玉子とじ」「鰻のかぶら蒸し」「天ぷらと鯛茶づけ」の4種類から一つを選択するスタイル。それぞれデザートも異なるので、どれにしようか朝から真剣に悩んでしまいました!

朝御膳「紫雲」2000円のメインは「僧伽ちらし」と「冷やし蕎麦」。デザートは「ほうじ茶のブランマンジェ〜湯葉のシロップ漬け〜」
朝御膳「紫雲」2000円のメインは「僧伽ちらし」と「冷やし蕎麦」。デザートは「ほうじ茶のブランマンジェ〜湯葉のシロップ漬け〜」

イチオシは、季節野菜を約20種類ちりばめたメイン料理「僧伽ちらし」を含む朝御膳「紫雲」。浄土の世界観を表現した色鮮やかな見た目と野菜の旨み・深みを堪能できます。

もう一つの朝御膳「青蓮」2000円のメインは、鰻料理(鰻のかぶら蒸し or 鰻と牛蒡の玉子とじ)。デザートは「紫黒米のムース~宇治抹茶ソースわらび添え、カカオニブと~」です。この店の料理長は船場吉兆で腕を振るった経験もあり、鰻、スッポン料理が得意なのだとか。鰻は季節に合わせて一番美味しいものを提供しているので、気になる人はこの「青蓮」を選んでみるのもアリかと。

目覚めの煎茶は福岡の「八女茶」。フレッシュな苦味により頭が一発でシャキッ!
目覚めの煎茶は福岡の「八女茶」。フレッシュな苦味により頭が一発でシャキッ!

いずれの朝御膳も、生麩や九条葱、湯葉、宇治抹茶など京都の食材を使い、お寺の精進料理や福岡の郷土料理の要素も取り入れたプレート形式です。共通で、「浄教寺のお椀」「胡麻豆腐」「本日の焼き魚」「生麩田楽」「牛蒡有馬煮」「前茶葉の菊花白和え」「ご飯のお供3種」など、これでもかと小皿がついてくるので朝からワクワク!

「浄教寺のお椀」は「湯葉と九条葱の味噌汁」(写真)か、「厚揚げの粕汁」から選べます
「浄教寺のお椀」は「湯葉と九条葱の味噌汁」(写真)か、「厚揚げの粕汁」から選べます
朝御膳「光明」のデザート「宇治抹茶と黒ゴマのプリン〜梅杞の実と大納言の黒胡麻ソース〜」
朝御膳「光明」のデザート「宇治抹茶と黒ゴマのプリン〜梅杞の実と大納言の黒胡麻ソース〜」
「本日の焼き魚」「生麩田楽」など
「本日の焼き魚」「生麩田楽」など
「ご飯のお供3種」は、ちりめん山椒、湯葉明太子、西利の京漬物
「ご飯のお供3種」は、ちりめん山椒、湯葉明太子、西利の京漬物

レストランは宿泊者以外も利用できます。昼食ではミシュラン掲載店「赤間茶屋 あ三五(あさご)」直伝の手打ち蕎麦などを、夕食では料理長こだわりのすっぽん料理をはじめ、鰻やハモなど旬の食材を用いたコース料理などを楽しめます。

夕食の一例
夕食の一例
70席、個室もあり。レストランでは10月に始まったGoToトラベル「地域共通クーポン」も使用可能
70席、個室もあり。レストランでは10月に始まったGoToトラベル「地域共通クーポン」も使用可能


「朝のお勤め」参加者限定のオリジナル御朱印

ホテルのオープンとともにスタートした御朱印に、ご住職も「しっかり練習しました!」と胸を張ります
ホテルのオープンとともにスタートした御朱印に、ご住職も「しっかり練習しました!」と胸を張ります

2日間、京都観光もしっかり楽しみ、早くもチェックアウトの時間(~11時)。忘れてはならないのが、「朝のお勤め」に参加した宿泊者だけが手にできるオリジナル御朱印です。事前に渡していた御朱印帳を、キーを返す際にフロントで受け取りました。

いったいどんな御朱印なの~⁉

ついに、「浄教寺」オリジナル御朱印を手に入れた!
ついに、「浄教寺」オリジナル御朱印を手に入れた!

なんと力強い墨文字!その背景には「浄教寺」の象徴である灯籠の印が。選ばれし者(=宿泊+お勤め参加者)しか手にできないこのプレミア感よ……!御朱印女子の筆者は満足感に少し震えてしまいました。

「浄教寺」のご住職が44代目というだけでも歴史の重みを実感せずにはいられない、京都という特別な街。この秋は、これからも未来永劫繰り返されていくであろうお寺の朝のルーティーンを体験しに行ってみてはいかが?

「三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺」
住所:京都市下京区寺町通四条下る貞安前之町620番
電話番号:075-354-1131
チェックイン:15時~
チェックアウト:~11時
料金:「モデレートクイーン」1室1泊素泊まり7,020円~

「僧伽小野 京都浄教寺」
電話番号:075-708-8868
営業時間:朝食6時30分~11時(最終入店 10時30分)、11時~15時30分(最終入店 14時30分)、17時~21時30分(最終入店 20時30分)
休み:なし

Text:mogShore


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