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【体験レポート・石川県】地元ドライバーが案内する初めての加賀エリア。「加賀の國 観光グランキャブ」で巡る旅 (2日目)

【体験レポート・石川県】地元ドライバーが案内する初めての加賀エリア。「加賀の國 観光グランキャブ」で巡る旅 (2日目)

食・グルメ 温泉 日本酒 石川県 ほうじ茶 鴨肉
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石川県金沢市の西側に位置する「加賀エリア」。白山市、野々市市、川北町、能見市、小松市、加賀市の6つの市町を含む地域で、霊峰白山のもと、豊かな自然に恵まれ、古くから温泉や食文化、伝統工芸などが育まれてきました。この「加賀エリア」を最上級サルーンと地元ドライバーの案内で巡ることができる観光タクシー「加賀の國 観光グランキャブ」を『るるぶ&more.』編集部が体験してきました。今回は時間貸し切り自由コースの2日目をレポートします!

Summary


北陸の銘石「滝ヶ原石」石切り場で非日常体験

「加賀の國 観光グランキャブ」体験ツアー2日目。雪の中を快調に進みます。

到着したのは「滝ヶ原石」と呼ばれる良質な石材が採れる採石場。江戸時代から採石が行われてきた歴史ある土地ですが、現在も採石を続けているのはここだけ。

採石を行っている荒谷商店さんの案内で、明治時代から続く採石場を見学します。300m続く直線の採石坑は、落盤を防ぐために厳密に計算された幅を守って採石を続けてきた結果生まれたもの。まるで地下神殿のような静けさです。100年に渡って石と対話し、少しずつ掘り進めてきた採石職人の方々の技に思いを馳せます。

こちらで採れる「滝ヶ原石」は灰緑色の凝灰岩で、目が細かく耐久性が強いため、建物の基礎石や墓石、神社の鳥居などに使われてきました。耐水性もあるので、温泉施設の床石などにも使用されているそう。

採石坑の中は一年を通じて10度前後と気温が一定で、冬は暖かく感じ、夏は涼しいそう。音が響くので、坑内でコンサートが開かれることもあるそうです。

■「滝ヶ原 石切り場」
住所:石川県小松市滝ヶ原町二-143番地甲
TEL:090-9762-8324(荒谷商店)
※採石場見学は要事前問い合わせ。採石作業中は見学不可

古民家を改修して生まれたカフェ「TAKIGAHARA CAFE」

滝ヶ原石の石切り場を後にして、古民家を改装した「TAKIGAHARA FARM」へ。 食材を自給し、近隣の住民と交流しながら生活を行うスペースで、宿泊施設である「TAKIGAHARA CRAFT&STAY」と「TAKIGAHARA HOUSE」のほか、地元産の蕎麦粉を使ったガレットや近隣で採れた旬の野菜のサラダやスープなどが楽しめる「TAKIGAHARA CAFE」があります。
写真提供:TAKIGAHARA FARM
写真提供:TAKIGAHARA FARM

「TAKIGAHARA CAFE」では、地元産蕎麦粉を使った「季節のガレット」900円~のほか、敷地内で育てている平飼い鶏の卵を使った料理も。卵を購入することもできます。地元食材を使ったイタリアンディナー(要予約)もあり、土地の食の魅力を現地で味わえるのも素敵ですね。

■「TAKIGAHARA CAFE」
住所:石川県小松市滝ヶ原町タ2
TEL:0761-58-0179
営業時間:10時30分~18時
定休日:年中無休(年末年始休みあり)

「かが幡亭」で伝統猟法の鴨肉を使った郷土料理「治部煮」を味わう

再び加賀市へ。加賀市に伝わる伝統鴨猟「坂網猟」。夕暮れ時に、エサを求めて鴨が水辺を飛び立つ瞬間、真上に専用の網を放り投げて鴨を生け捕る珍しい猟法です。食事前の空腹な鴨を狙うため、内臓に臭みのない良質な鴨肉が採れるそう。また、11月から2月にかけての限られた猟期に200羽ほどしか捕獲ができないため、非常に貴重な鴨肉なのです。 

「かが幡亭」では、この貴重な鴨肉を使った石川県の郷土料理「鴨治部煮膳」2750円をいただきました。柔らかな鴨肉と、治部煮の甘いたれが絡み合い、箸が進みます。(坂網猟の鴨肉ではない場合もあり)

■かが幡亭
住所:石川県加賀市大聖寺東町4-11
TEL:0761-73-0141
11時30分~14時(13時30分 L.O.)/ 17~22時(21時30分L.O.)
定休日:水曜、第2木曜
※鴨料理は要事前予約

献上加賀棒茶の「丸八製茶場」を見学

石川県のブランドほうじ茶「加賀棒茶」。加賀市にある「丸八製茶場」の「献上加賀棒茶」は、昭和天皇が石川県を訪問した際に献上茶として採用されたことから、現在では高級ほうじ茶として有名です。

「丸八製茶場」の本社・工場に併設した店舗「実生」では、厳選された茶の茎が焙煎機で焙じられる過程を見学できます。見学スペースに続く扉を開けた瞬間、ほうじ茶の香ばしい匂いに包まれます。

物販スペースでは「加賀棒茶」をはじめとした日本茶のラインナップが勢ぞろい。

喫茶スペースでは、「お好みのお茶とお菓子のセット」500円がおすすめ。お菓子は季節の和菓子または加賀棒茶のロールケーキが選べます。

■丸八製茶場 実生
住所:石川県加賀市動橋町タ1番地
TEL:0120-42-4251
営業時間:10~17時 喫茶は10~12時(11時30分L.O.)13~16時30分(16時L.O.)
定休日:水曜(祝日の場合は木曜休業)

九谷焼の伝統と隈研吾氏の建築が融合する「九谷セラミック・ラボラトリー」

石川県を代表する伝統工芸品として名高い九谷焼。小松市にある「九谷セラミック・ラボラトリー」は九谷焼に使われる磁器土を製造する工場と工房、ギャラリー、ショップが一体となった施設です。ギャラリーでは現代の九谷焼作家による作品が展示販売され、作品を購入することで、作家を直接応援することもできます。

九谷焼に使われる磁器土の原料は、江戸後期に現在の小松市花坂地区で発見された「花坂陶石」が200年たった今も使われています。施設内の工場では、この「花坂陶石」を粉砕し、水で濾して磁器土を製造する工程をガラス越しに見学できます。

木材をふんだんに使った構造体が特徴的な建築は、新国立競技場の設計などを手掛けた隈研吾氏によるもの。壁材には「花坂陶石」を使った陶土が使われています。 伝統技法と現代建築が融合した場所で、今日も新しい九谷焼が生まれていました。

 

6. ご夫婦で酒造りに取り組む小さな酒蔵「宮本酒造店」

旅の最後は能美市にある「宮本酒造店」へ。明治9年創業の老舗で、日本酒「夢醸」で知られる酒蔵です。白山の伏流水が湧き出る敷地内の井戸水と、兵庫県産の山田錦をはじめとする厳選された酒米を使用した日本酒と、地元産の「加賀丸いも」を原料にした焼酎を6代目のご夫婦がお二人で作っています。
北陸らしい厳しい寒さだった取材当日も日本酒造りの仕込み中。作業後に酒蔵を案内していただきました。

もろみが発酵している最中も見学。お酒の豊潤な甘い香りの向こうで、プチプチと音がしていました。日本酒が微生物の力を借りて生み出されることを改めて感じます。

蔵見学の後は直売所で出来たての新酒をはじめ「夢醸」をおみやげに購入。限定酒や蔵でしか買えない酒粕などもあります。

旅先で実際に酒蔵で日本酒が生まれる現場を目の当たりにし、酒造りに携わる方々のお話を聞く体験は、今後お酒を飲むときにきっと思い出すはず。美味しいお酒に旅の思い出が加わると、お酒との付き合い方がまたひとつ楽しくなりますね。

料金:酒蔵見学500円(当日直売店で使用できる500円買い物券付き)
※酒蔵見学は要事前問い合わせ

2日間に渡って「加賀の國 観光グランキャブ」で加賀エリアを巡る旅、いかがでしたか? 公共の交通機関では訪れるのが難しいエリアも、タクシーなら距離も時間も効率的に移動ができ、地元に詳しい運転手さんの案内なので道に迷う心配もありません。バラエティに富んだ12のモデルコースの他、時間貸し切り(4650円/30分)も利用でき、ゆったりと過ごすグループ旅行の選択肢の一つになりそうです。

■加賀の國 観光グランキャブ

http://taxitrip.0152.jp/kaga/


Text:江本典隆(JTBパブリッシング)
Photo:江本典隆(JTBパブリッシング)、TAKIGAHARA FARM


●新型コロナウイルス感染症対策により、記事内容・営業時間・定休日・サービス内容(酒類の提供)等が変更になる場合があります。事前に店舗・施設等へご確認されることをおすすめします。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●旅行中は「新しい旅のエチケット」実施のご協力をお願いします。


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