【沖縄・久高島】レンタサイクルでめぐる“神の島”!フェリーでのアクセスやランチ・宿泊情報も!

【沖縄・久高島】レンタサイクルでめぐる“神の島”!フェリーでのアクセスやランチ・宿泊情報も!

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沖縄本島南部の沖合に浮かぶ、琉球創世神の伝承が息づく離島が「久高島(くだかじま)」です。島へはフェリーか高速船で訪れ、島内は小さいのでレンタサイクルで回るのが便利。多くの聖域が点在し、島全体が神聖な雰囲気をまとう“神の島”の魅力を、たっぷりご紹介します!

Summary

「久高島」ってどんなところ?

久高島は琉球最高位の聖地である「斎場御嶽」のすぐ近く、南城市安座真港から東へ約5kmの沖合に浮かぶ、周囲約8kmの小さな島です。創世神・アマミキヨが最初に神の世界・ニライカナイからやってきて、五穀をもたらし、国づくりを始めた島とされており、斎場御嶽とともに、沖縄の人々にとって大切な意味をもっています。アマミキヨはこの島に降り立ったあと斎場御嶽に向かったとされ、琉球開闢(かいびゃく)伝説のなかでもっとも重要な神域として、現在も多くの人々から崇拝されています。

那覇からも近く、今では船で気軽に行ける離島としてたくさんの観光客が訪れる久高島。一方で“神の島”として、現在も多くの神事が行われ、限られた人しか入れない場所もあります。来島の際は下記、守ってほしい島のルールもしっかり確認しておきましょう。

①まずは、「あいさつ」をしましょう。
②島におじゃまするという気持ちで、地域の決まりを理解しましょう。
③久高島には御嶽や拝所など、立ち入れない場所があります。
④久高島の自然物(石や砂、樹木など)の持ち出しはご遠慮ください。
⑤島は生活の場です。当たり前のマナーを守り、島の暮らしを感じてください。
⑥久高島のヤシガニを獲らないでください。
⑦来島者のみなさんもぜひ一緒に心地よい久高島づくりにご協力ください。

そのほか、華美な服装や水着での移動も避けましょう。節度ある行動を心がけて見学することが大切です。

船で15~25分の離島!高速船&フェリー詳細情報

沖縄本島の安座真港から久高島の徳仁港まで、フェリーと高速船が交互に1日計6往復しています。安座真港から行きの出港時間は8時(フェリー)、9時30分(高速船)、11時(フェリー)、13時(高速船)、15時(フェリー)、17時(高速船)で、徳仁港から帰りの出港時間は8時30分(高速船)、10時(フェリー)、12時(高速船)、14時(フェリー)、16時(高速船)、17時(フェリー)です(2022年10月現在)。所要時間は高速船が約15分、フェリーが約25分。往復運賃はフェリーが大人1300円(小人650円)、高速船が大人1480円(小人750円)で、差額を精算すれば行き帰りでフェリーと高速船の両方を利用することも可能です。

こちらが本島側の安座真港。久高島の観光情報が入手できる待合室があり、周辺には来島者用の駐車場も用意されています。

そして、久高島側の徳仁港。島民用の広い駐車場のほか、雨をしのげる東屋があり、坂を登れば切符売り場や待合所、レンタサイクルが借りられる店などが立ち並びます。

レンタサイクルを借りて、さぁ出発!

島内でレンタサイクルを借りられる店は3カ所で、いずれも港の近くにあります。船の待合所と隣接したこちらは、久高島振興会が運営しているレンタサイクル。

店内にはマップやパンフレットなど島の情報が揃い、おみやげや軽食も販売されています。レンタサイクルは、1時間500円から3時間900円まで30分100円刻みで細かく金額設定されているほか、終日1000円や1泊1500円などの設定も。島一周はだいたい1時間半~2時間が目安。帰りの船の予定も考慮して決めましょう。

裏手に自転車の置き場があり、すべていわゆるママチャリです。体重20kg以下の子どもにはチャイルドシートのレンタルも。島内は未舗装道路が多くタイヤの空気が抜けやすいので、出発前に空気確認を忘れずに。

息づく伝承とともにみどころを巡る

島の南西側の端にある徳仁港から、北東側の先端のハビャーン(カベール)岬までは約3.5km。往復で7kmほどのサイクリングです。今回は、東岸からハビャーン(カベール)岬を経て西岸を戻る、反時計回りのコースを進んでみました。

START 徳仁港
↓徳仁港から自転車で約10分 1.1km↓

①イシキ浜(いしきはま)

看板を目印に自転車を降り、木々の合間の道を抜けると美しい浜が広がります。五穀の壺が流れ着き、この浜から沖縄本島に穀物が広まったという伝説が残り、神の世界・ニライカナイからの来訪神もここから上陸していたといわれています。

↓イシキ浜から自転車で約15分 2km↓

②ハビャーン(カベール)岬(はびゃーん〘かべーる〙みさき)

島の北の果てにあたる、琉球創世神・アマミキヨが天から降り立ったとされる岬です。久高島の聖地のなかでも最も大切な場所のひとつで、岬から水平線に向かって手を合わせる人も多いそう。岬へとまっすぐに続く一本道は奥に海、両側に緑が生い茂る絵画のような光景で、これぞまさに神の道!

↓ハビャーン(カベール)岬から自転車で約10分 1.3km↓

③ロマンスロード(ろまんすろーど)

未舗装道路の多い久高島のなかで、自転車でも走りやすいように整備されたサイクリングロードです。絶景が開けるポイントにはベンチや東屋が設けられ、休憩スポットとしても便利。途中で現れる木々がくり抜かれたトンネルも、葉の緑と空の青のコントラストが美しい絶好のフォトポイントです。

↓ロマンスロードから自転車で約5分 0.6km↓

④フボー御嶽(ふぼーうたき)

琉球七御嶽のひとつとして神代の昔から大切に守られてきた、久高島のみならず沖縄全体でも最高の聖地です。男子禁制で、神女(かみんちゅ)でも祭祀以外では立ち入れない神聖な場所。入り口は固く閉ざされ、観光客ももちろん入ることを許されていないばかりか、草木一本採ることも禁止されています。ルールを守り、入口付近のみ静かに見学しましょう。

↓フボー御嶽から自転車で約10分 1.2km↓

⑤外間殿(ふかまどぅん)

丁寧に整備された緑芝の広場のまわりに、赤瓦屋根の建物が立ち並ぶ祭場です。建物にはそれぞれ天頭神(天の神の総帥)、王礼乃神(太陽の神)、松乃美神(月の神)など7つの神が祭られていて、島の重要な年中行事の会場となります。また、島で子どもが生まれると、ここで名付けの儀式が行われる習わしも残っています。

↓外間殿から自転車で約5分 0.6km↓

⑥メーギ浜

島の南西側、徳仁港と久高漁港の間に広がるビーチで、浜や海岸も信仰対象となっている久高島で唯一、遊泳が許されています。正面には沖縄本島の斎場御嶽が位置し、ここでもアマミキヨの伝説が肌で感じられます。島民を中心に泳いでいる人も多くいますが、海水浴場として指定されていないため、監視員やクラゲ防止ネットの設置はないので注意しましょう。

↓メーギ浜から自転車で約3分 0.3km↓
GOAL 徳仁港

ランチは島料理が楽しめる「食事処とくじん」で

レンタサイクルを返却してすぐの場所にあるのが、島の野菜や鮮魚が味わえるメニューが揃う「食事処とくじん」です。港からも近いので、帰りの船までの時間調整がしやすいのも便利なポイント。おいしい島ランチをいただきながら、最後のシマ時間を過ごしましょう。

店内はウッド調にまとめられ、陽光ややさしい照明に照らされたあたたかみのある空間。テーブル席、座敷席のほか、外にはテラス席も用意されています。食券を購入してオーダーするシステムで、料理ができて呼ばれたら自分で取りに行きましょう。お茶や食器の返却もセルフサービスです。

おすすめは島で獲れる海ぶどうを使った、「海ぶどう丼定食」1300円。ご飯が見えなくなるほどたっぷり盛られた海ぶどう丼をメインに、島の魚のガラでダシを取った味噌汁、タコ、ソデイカ、テングハギなど3~4種の刺身、もずく天を含む盛り合わせも付いた贅沢な定食です。

続いて、もずく、オオスジヒメジなどの島魚、ゴーヤやイモなどの島野菜の天ぷら3~4種が盛り合わせられた、「島のもの天ぷら」700円。一品メニューとは思えないほどボリューム満点なので、シェアして食べるのがおすすめです。

■食事処とくじん
住所:沖縄県南城市知念久高231-1
TEL:098-948-2889
時間:11~14時LO、17~19時LO
定休日:不定休
アクセス:徳仁港から徒歩3分
駐車場:2台

ウッドルームの離れで宿泊できる「小やど SAWA」

日帰りで訪れる人が多い久高島ですが、民宿などの宿泊施設も点在しています。観光客がほとんどいなくなった島の夜は、静寂と満天の星空に包まれた贅沢な時間。「小やど SAWA」は母屋の個室3室のほかにウッドルームの離れもあり、自由気ままに過ごせる素泊まり宿です。

母屋の玄関の手前にあるのがウッドルームの離れ。シャワーと洗面所、トイレは母屋の宿泊客と共同で利用します。

木のぬくもりあふれる室内は、4人まで利用できる広さ。離れを含む全室にクーラーを完備していてテレビもあり、快適に過ごせます。

■小やどSAWA
住所:沖縄県南城市知念久高231-2-7
TEL:098-948-1630
料金:1泊素泊まり1人4000円(離れのウッドルームは5000円)
時間:IN15時/OUT10時
定休日:不定休
アクセス:徳仁港から徒歩5分
駐車場:1台

“神の島”久高島の旅、いかがでしたか? 琉球開闢伝説が息づく神聖な島ながらも、その正体は時間を忘れてゆっくりと過ごせる、肩ひじ張らない古き良き沖縄の離島です。船で行く離島としては那覇からも近く、乗船時間も短いので離島ビギナーにもおすすめ。島で守るべきルールを確認して、ぜひ訪れてみてくださいね。


Text:武田康広(ケディトリアル)
Photo:照屋俊

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