おでかけ
2022.11.01
「小樽運河」でノスタルジック散歩♡札幌から電車で35分のプチおでかけ
明治期の北海道開拓とともに繁栄をとげ、今でも往時の面影を残すレトロな街並の小樽。
なかでも小樽運河周辺は、水路沿いに風情ある石造り倉庫が立ち並ぶ、定番の観光スポットです。
そんな運河の歴史やみどころをたっぷり紹介。オススメの周辺スポットもご案内します!
小樽の歴史を語る、大正生まれの運河
小樽の数ある観光スポットの中でも、まず最初に足を運んで欲しいのがここ、小樽運河。JR小樽駅から徒歩10分ほどの場所にある全長1140mの運河で、水路沿いには御影石を使った石畳の散策路と、レトロムード漂う石造り倉庫が立ち並びます。
その歴史は古く、運河が完成したのは大正12年(1923)のこと。明治中期以降、小樽は国内屈指の貿易港として多くの船が訪れていました。運河は、その船からの荷物を運ぶ艀(はしけ)という小舟の水路であり、また荷揚げ場として使われていました。
戦後になって小樽港が整備されると、荷揚げもふ頭で行われるようになり、運河はその役割を終えます。水路を埋め立てて道路にする計画が持ち上がりましたが、「小樽の象徴として保存すべき」という市民運動が起き、十数年にも及ぶ論争に。その結果、水路の半分を散策路として整備し、昭和61年(1986)に現在の姿に生まれ変わりました。
小樽運河のみどころをチェック!
記念撮影の定番スポットで、小樽運河と言えばココ!という場所が浅草橋。周辺には小樽随一のショッピングストリートである堺町通りや、北のウォール街、小樽芸術村などの観光スポットをはじめ、道路を挟んですぐ目の前にある「
おたる政寿司 ぜん庵」など飲食店も充実!敷地内の観光案内所にはパンフレットも多数あるので、まずはここで写真を撮ったり、情報を集めてから小樽市街を巡るのがオススメです。
散策路にあるガス灯は全部で63基あり、夕暮れ時になると明かりが灯り始めます。
夜の運河はよりノスタルジックな雰囲気に。また、倉庫群もライトアップされ、昼間とは違った印象になりますよ。
立ち並ぶ倉庫は、元は荷物の保管庫として建てられたもの。現在はリノベーションして飲食店などに利用されており、本格ドイツビールが人気の「小樽ビール・小樽倉庫No.1」など個性豊かな店が入ります。運河観光の後は、こちらで運河を眺めながら食事をしてみては?
クルーズ船や季節のイベントもあるんです!
運河をより楽しむなら、クルーズ船に乗るのもオススメです。浅草橋から北に5分ほど歩いたところにある中央橋には、運河と小樽港を船で巡る「小樽運河クルーズ」の乗船場所があり、約40分のクルージングで小樽港や北運河、南運河をぐるりと周遊できます。
水上から眺める運河の景色は陸からとはまた違い、ガイドによるトリビア満載の建物・周辺案内も楽しいですよ。料金はデイクルーズ1500円、ナイトクルーズ1800円で、出港15分前までに乗船場所へ集合。運行時間や予約などはホームページで確認を。空席があれば当日参加もOKですが、人気のナイトクルーズやGW、夏休み期間などの繁忙期は予約がおすすめです。
また、11月上旬からはイルミネーションイベント「小樽ゆき物語『青の運河』」を開催。約1万個の青色LEDが運河を彩ります。雪景色を染める青と温かみのあるガス灯の明かり、そしてその光を反射する運河がロマンチック。開催期間中は小樽運河クルーズも青色の電飾を付けて運航しますよ!
例年2月上・中旬~行われる「小樽雪あかりの路」では、ニシン漁に使われたガラスの浮き玉の中にろうそくを灯した「浮き玉キャンドル」が運河に浮かび、散策路はスノーキャンドルやオブジェで装飾されるなど幻想的な雰囲気に。季節のイベントにも要注目です。
このほか、観光地から少し離れた北運河には現在も小型船や漁船が係留され、古い運河の姿を今に残しています。周辺には小樽の地酒「田中酒造本店」や「小樽市総合博物館」などもあり、のんびりと観光をするならこちらに足を運ぶのもいいですよ。
■小樽運河(おたるうんが)
住所:北海道小樽市港町
TEL:0134-32-4111(内線7450/小樽市観光振興室)
料金、営業時間、定休日:散策自由
■小樽運河クルーズ(おたるうんがくるーず)
住所:北海道小樽市港町5-4(中央橋)
TEL:0134-31-1733
料金:デイクルーズ大人1500円、ナイトクルーズ大人1800円
営業時間:10~20時(季節によって異なる。詳細は要確認。出航15分前までに集合)
定休日:無休
Text:加藤太一(亜璃西社)
Photo:亀畑清隆、一部小樽市、小樽観光協会、小樽市総合博物館
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