大河ドラマ『どうする家康』(NHK)で大注目!静岡でめぐる、大河ドラマ館と家康ゆかりの地10選
2023年1月スタートのNHK大河ドラマ 『どうする家康』で、今、再び注目されている徳川家康。数多のスポットの中から、ドラマのことをもっと知ることができるドラマ館と、ゆかりの地10カ所を厳選してご紹介します。また、家康公にまつわるグルメやおみやげにも注目してみて!
徳川家康ってどんな人物?
織田信長、豊臣秀吉とともに三英傑のひとりに数えられる徳川家康。天文11年(1542)に三河の小大名、松平広忠(まつだいらひろただ)の長男として岡崎城で生まれ、8歳の時に人質として、東海道の広い地域を支配する大名、今川義元(いまがわよしもと)のもとへ。19歳まで駿府(すんぷ/現在の静岡市)で過ごしました。その後、戦乱の世を生き抜いた家康は、天下分け目の大合戦・関ケ原の戦いに勝利を収め、征夷大将軍となり江戸幕府を開きます。
家康は75年の生涯で3回にわたり、のべ25年間を駿府で過ごしました。静岡市内には今も、家康の人生を語るうえで欠かせないゆかりのスポットが点在しています。
「どうする家康 静岡 大河ドラマ館」へ
2023年1月27日(金)、NHK大河ドラマ『どうする家康』の世界観に浸れる「どうする家康 静岡 大河ドラマ館」が、静岡浅間神社の敷地内にオープンしました。2024年1月28日(日)まで、大河ドラマ関連はもちろん、家康と静岡市のつながりを切り口にした展示を楽しめます。
館内は2フロア。入館したら、まずは2階へ向かいましょう。展示スペースの手前で、主人公・徳川家康を演じる松本潤さんのメッセージ映像が流れ、来館者を出迎えてくれます。ドラマのあらすじや人物相関図、脚本家をはじめとするスタッフ紹介、衣装や小道具の展示、ドラマ制作の舞台裏など、見ごたえたっぷり。さらに、家康と静岡市の関係を紐解く展示や史跡紹介といった、静岡市ならではの展示も要チェックです。
注目の展示品はこちら!
家康(元康/もとやす)と瀬名(せな)の婚礼衣装は、実際に撮影で使用されたものです。家康の衣装は、綿や麻などの天然素材を生かした生成りの上衣と袴を組み合わせた「直垂」(ひたたれ)。武家社会で一般的だった装束です。瀬名の衣装も同じく生成りですが、菱文様が浮き出た生地を使用。控えめながら華やかな雰囲気がステキですね。
物語初期に登場する元康のベーシックなスタイル。薄梅鼠(うすうめねず)色とよばれるムラ染めの小袖(こそで)に、藍色みを帯びた灰色の小袴を合わせています。この装いは、“家康の衣装はブルー”という基本コンセプトのもと、作られたそうです。大河ドラマ館のイメージカラーも、この”家康ブルー”を採用しています。
初回のみの登場となった野村萬斎(のむらまんさい)さんが演じた、今川義元の衣装がこちら。義元のイメージカラーは紺色で、絹の紋織物を使用した日常の装いからは、義元の気高さが伝わってきます。すぐそばに展示されている軍扇は、桶狭間の戦の前に、兵たちの士気を高めるために披露した舞で使われたもの。そちらもお見逃しなく!
次郎三郎元信(じろうざぶろうもとのぶ/家康の元服当初の名)と瀬名が出会い、仲を深めていく雑木林のシーンで使われた小道具(同等品)。家康自らが作った騎馬武者人形や木彫りのウサギ、瀬名が思いを打ち明ける場面で登場した花かごなど、初々しい2人のシーンが蘇ってくるようです。
ドラマの世界観を紹介するコーナーで見逃せないのが、人物デザインについての解説です。衣装やメイクをはじめとするキャラクター造形をトータルで手がける、人物デザイン監修・柘植伊佐夫さんの『どうする家康』に込めた思いを紹介。徳川家康は「ブルー」、織田信長は「黒と金」というふうに人物や家系にカラーチャートを設定した理由や、布質や染めの違いで身分や土地の特徴を表現する話など、今後のドラマの展開とともに衣装や小道具にも注目したくなる内容です。
館内の2カ所にはクイズコーナーも。ドラマ編と史実編があり、問題をめくると答えと解説がチェックできるようになっています。ドラマの進行に合わせて内容は変更される予定なのだとか。
静岡浅間神社(しずおかせんげんじんじゃ)は、家康が14歳ごろ、初めて鎧を身に着ける儀式「着初め」を行ったと伝わる場所。こちらは静岡浅間神社所蔵の、寛文10年(1670)、江戸時代前期の様子を伝える絵図です。境内の規模や社殿、池などの場所が今とほとんど同じことがよくわかります。大河ドラマ館がどこにあるかも示してあるので、チェックしてみてください。
教えて!どうする家康 静岡 大河ドラマ館のココがみどころ
大河ドラマ館をもっと楽しみたい!静岡市観光・MICE推進課のお二人に、展示のみどころや楽しみ方について、お話を伺ってみました。
「家康公と駿府(静岡市)がどういう結びつきをもっていたのか、家康公は駿府で何を思って暮らしていたのかを意識して展示全体をまとめました。例えば「家康公が愛したまち静岡」というキャッチコピーを掲げ、大河ドラマではギュッと凝縮されていた家康公の幼少期について、どこで学び、誰の影響を受けたかなど、関連スポットを取り上げて紹介しています。人物デザインについて紹介しているコーナーでは、デザイン画とカラーチャートの原画をお借りして展示しています。家康のイメージカラーはブルーで、今川義元は紺色なのですが、「義元の影響を受けているからなのかな」といった感じに、想像を膨らませながら鑑賞していただくと、違う角度からもドラマを楽しんでいただけるかなと思います。」(赤木渚さん)
「家康公と駿府(静岡市)とのつながりを意識していますので、駿府が舞台になっているシーンに登場した衣装や小道具、家康公ゆかりの地の紹介などが特にみどころです。2階の展示はもちろんですが、1階の4Kシアターでは「家康と駿府」と題し、出演者や脚本家が家康像について語る映像や、松本潤さんが家康公ゆかりの地を巡る様子など、映像もぜひ楽しんでいただきたいですね。」(福地剛さん)
家康や瀬名、今川義元と一緒に記念撮影♪
2階の展示をたっぷり楽しんだ後、1階に降りるとフォトスポットが。ドラマで描かれている駿府の景色をバックに家康、瀬名、義元の等身大パネルと一緒に写真が撮れます。来館の思い出に記念撮影もお忘れなく!
そのほか1階には出演者のサイン色紙や、松本潤さんが久能山(くのうざん)や駿府城などの関連スポットを巡った際の写真、4Kシアターと盛りだくさん。『どうする家康』のことはもちろん、家康公と静岡についても深掘りできる大河ドラマ館にぜひ足を運んでみてください。
■どうする家康 静岡 大河ドラマ館(どうするいえやす しずおか たいがどらまかん)
住所:静岡県静岡市葵区宮ケ崎町102(静岡浅間神社境内)
TEL:054-297-5111(どうする家康 静岡 大河ドラマ館 運営センター)
営業時間:9~18時(最終入場は17時30分)
定休日:無休(予定)
料金:大人400円、子ども(小中高生)200円、未就学児無料 ※静岡市在住者は大人200円、高校生以下無料
アクセス:JR静岡駅から徒歩20分
駐車場:提携駐車場利用(割引サービスあり)
「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」へ
2023年1月22日(日)、浜松城公園のすぐ隣、浜松城のふもとに「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」もプレオープンしました。プレオープン期間は、2023年2月28日(火)までです。
プレオープン期間には、歴代大河ドラマの年表や、過去に家康を演じた俳優、その際に着用した衣装や甲冑(かっちゅう)などを展示。ほかにも『どうする家康』の基本情報などが楽しめます。
グランドオープンは2023年3月18日(土)で、展示内容はプレオープン時とはがらりと変わるそう。
前売券(2023年3月17日(金)まで販売)や混雑状況などは公式サイトで確認できるため、訪れる際はチェックしてみてください。2024年1月14日(日)までの期間限定オープンです。
■どうする家康 浜松 大河ドラマ館(どうするいえやす はままつ たいがどらまかん)
住所:静岡県浜松市中区元城町102-1(浜松城東)
TEL:050-3154-0830(どうする家康 浜松 大河ドラマ館運営管理事務局)電話受付10時~17時30分(土・日曜、祝日は休み)
営業時間:10~18時(最終入場は17時30分) ※プレオープンは2023年1月22日(日)~2月28日(火)、グランドオープンは2023年3月18日(土)~2024年1月14日(日)
定休日:期間中は無休 ※2023年3月1(水)~17日(金)は展示入れ替えのため休館
料金:グランドオープン期間は大人800円、子ども400円(事前販売チケットは大人640円、子ども320円。事前販売チケット購入者はプレオープン期間中に1回無料で入館可)、プレオープン期間は大人400円、子ども200円
アクセス:JR浜松駅から徒歩20分。または浜松駅バスターミナル①⑮乗り場から遠鉄バスで6分、バス停市役所南下車すぐ
駐車場:専用駐車場なし、提携駐車場あり