【大分県】「界 由布院」の魅力を宿泊レポートで徹底紹介!

【大分県】「界 由布院」の魅力を宿泊レポートで徹底紹介!

大分県 泊まる 宿泊 由布院温泉 るるぶ&more.編集部 絶景
るるぶ公式Twitter るるぶ公式Facebook るるぶ公式LINE はてなブックマーク Pocket

2022年8月にオープンした「界 由布院」は、「棚田暦で憩う宿」がコンセプト。棚田が広がる原風景のなかにある宿の魅力を、るるぶ&more.編集部員が実際に宿泊して、たっぷりご紹介します♪

Summary

建築家・隈研吾氏が手がけたこだわりの宿へ!

「界 由布院」は、JR由布院駅から車で10分ほどの山間にあります。こんなところに宿が!?と最初驚いたほど、ひっそりとたたずんでいます。 到着すると、丸竹で囲まれた素敵な外観が出迎えてくれました。宿のデザインは建築家・隈研吾氏。外壁は森の中に溶け込むように黒色を基調とし、ロゴ看板には大分県国東半島の植物「七島藺(しちとうい)」を使うなど、細かい部分までこだわりが感じられます。

開放感があるフロントロビーは、農家の玄関「たたき」をイメージして造られています。チェックインしようとフロントに近づいてみると…なんと竃が埋め込まれています!農家にお邪魔したような気持ちになれますね。

見る時間で変化する「棚田テラス」の景色に癒やされる

宿泊する部屋へ移動途中、目の前に黄金色の稲穂が実る棚田が現れました!実は、この「棚田テラス」が、この宿の最大の特徴。大分という地名は「大いなる田」から由来していて、1970年代まではここ由布院にも田んぼや棚田が多くあったそうです。元々この敷地内にあった棚田を中心に、隈研吾氏が施設のデザイン、設計をしたのだそう。

「棚田テラス」は縁側でくつろぐように、眺めを楽しむことができます。日頃棚田を見る機会が少ないので、日本の原風景にタイムスリップしたような気持ちになりました。また、私が訪れた秋の1日では、朝は夜明け直前の清々しい空気、昼間は黄金色に輝く稲穂、夕方には夕日が見られ、滞在中何度も訪れたお気に入りの場所でした。 ちなみに、春は水が張られた棚田、夏は新緑の稲、冬には稲刈り後の藁こづみなど、季節のよっても見られる景色が変わります。

テラス近くには、トラベルライブラリーが併設されていて好きなドリンクを楽しめます。私も紅茶と、気になった本を片手に時間を忘れてのんびりと過ごしました。

くぬぎ林に囲まれた露天風呂付客室「蛍かごの間(くぬぎ離れ)」

さて、今回宿泊する部屋は、くぬぎ林に面した離れの「蛍かごの間(くぬぎ離れ)」。「界 由布院」には、全45室6タイプの部屋があります。6タイプ中、“棚田”と“くぬぎ林”のどちらかが楽しめる2タイプの離れが用意されています。離れの外観も黒を基調としていて、くぬぎ林の緑が映えます。

くぬぎ林を映し出したピクチャーウインドウ
くぬぎ林を映し出したピクチャーウインドウ

早速室内をチェック!部屋の広さは65㎡、リビングと2つのベッドが同じ空間にあり広々としています。ベッドのヘッドボード、ソファの背もたれには竹が使われていて、竹細工が有名な大分県の伝統工芸を身近に感じることができます。ロゴ看板に使用されていた七島藺の畳が敷かれていて、部屋に入った瞬間いい香りがしました♪

縁側もあるので、ウェルカムドリンクのゆず緑茶と由布院の山野草を焼きこんだ「摘み草せんべい」でホッと一息。 ほのかに苦いゆず緑茶と、優しい味わいの煎餅がとっても合います。

そして、この離れの一番の特徴は専用露天風呂が付いていること!のんびりとお風呂に浸かりながら、くぬぎ林を眺めることができます。しんとしているので、秋にはどんぐりが落ちる小さな音も聞こえてしまうほど。

洗面所のアメニティは、クレンジングから乳液まで揃っているのでうれしい限り。歯ブラシやクシが入っていた緑色の風呂敷は、なんと持ち帰り可能!風呂敷の使い方を紹介する紙もあるので、家でも活用できちゃいます。

温泉の泉質や効能を学ぶことができる「温泉いろは」に参加

「温泉いろは」(毎日開催、所要時間15分、参加費無料)
「温泉いろは」(毎日開催、所要時間15分、参加費無料)

「界 由布院」では宿泊者のために、いろいろなプログラムが用意されています。 温泉地泊なら外せないと思い最初に参加したのは「温泉いろは」。 温泉の泉質や自然環境などの知識をもつ「界の湯守り」がガイドとなり、温泉の歴史や楽しみを教えてくれます。 レクチャーは、かりん味の浴前ドリンクを片手に、紙芝居形式!そして入浴前に体をリラックスさせるストレッチもレクチャーしてもらえます!これで温泉に入る準備はバッチリ。

温泉の入口には効能などを紹介するパネル

「温泉いろは」に参加した人は、由布岳、棚田がデザインされている「お湯印帳」がもらえます。温泉の感想などを書き込めるので、思い出に残りますね!ちなみに、全国22ある「界」ごとにデザインが違っているので、ぜひ巡って、宿ごとのスタンプを集めてみては。

自然との一体感抜群の温泉でゆったり♪

内湯(左が「あつ湯」、奥が「ぬる湯」)
内湯(左が「あつ湯」、右が「ぬる湯」)

いよいよお待ちかねの大浴場へ!露天風呂の泉質は、身体に優しい「弱アルカリ単純温泉」。大浴場は、全体的に小石を活用していたり、鏡は石ころをモチーフにしていたりとかわいいデザイン。

内湯を楽しんだ後は、露天風呂へ。この日は快晴だったので、雄大な由布岳の頂点までくっきり見えました。露天風呂の左側は、寝湯になっているので、ゆったりと長湯できます。目をつむると、自然と一体になっている気持ちに…。

脱衣所は、椅子やベンチまで隈研吾氏のデザイン。タオル、アメニティは完備されているので、部屋から何も持って行かなくても大丈夫。ウォーターサーバーもあるので、水分補給はバッチリです。女性脱衣所にあるドライヤーは強力なパワーで髪に優しいdyson(ダイソン)なのもうれしいポイント!

「かぼす蜜」(手前)、「はだか麦茶ペパーミントブレンド」(奥)
「かぼす蜜」(手前)、「はだか麦茶ペパーミントブレンド」(奥)

湯上がり処では、大分の名産「かぼす」を使ったドリンクやアイスキャンディーが用意されていました。ほてった身体をクールダウン。湯上がり処からも棚田の景色が!棚田を囲むようにして各施設が造られているので、どこにいても雄大な自然を感じることができます。

大分の食材がふんだんに使われた会席料理

お食事処は「棚田テラス」の1階
お食事処は「棚田テラス」の1階
カウンター席からの眺め
カウンター席からの眺め

お食事処は、プライベートの空間な半個室と棚田の景色を楽しめるカウンターの席が用意されています。私はカウンターの席をチョイス。ちょうど夕日が沈む時間だったので、夕日に照らされる棚田と山々を眺めながら、食事が楽しめそう!

「猪と椎茸の最中パテ」(右)と付け合わせのヤソゼリ(左)
「猪と椎茸の最中パテ」(右)と付け合わせのヤソゼリ(左)
大分の名産竹をモチーフにした器の「宝楽盛り」
大分の名産竹をモチーフにした器の「宝楽盛り」

夕食メニューは、「季節の会食」と特別会席「山のももんじ鍋会席」があり、「山のももんじ鍋会席」にしました。 先付けは「猪と椎茸の最中パテ」、猪と椎茸という意外な組合せでしたが、肉のうま味としっかりとした味の椎茸が絶妙に合わさっておいしい!八寸、お造り、酢の物を盛り合わせた「宝楽盛り」は目移りしてしまう華やかさ。料理名に納得です。

手前から猪肉、鹿肉、穴熊肉、牛のお肉
手前から猪肉、鹿肉、穴熊肉、牛肉

メインは、スッポンのだし汁に猪肉、鹿肉、穴熊肉、牛肉をくぐらせる鍋料理。特に穴熊肉は、ジビエのなかでも非常に珍しいとのこと。ジビエをあまり食べたことない私は、ドキドキしながらだし汁にくぐらせます。

付けダレは、左から「木の実たれ」、「太白ごま油 フルーツ甘煮」、「かぼすおろし」、「黄身醤油」の4種類
付けダレは、左から「木の実たれ」、「太白ごま油 フルーツ甘煮」、「かぼすおろし」、「黄身醤油」の4種類

それぞれの肉と相性のよい付けダレが用意されていて、鹿肉は「太白ごま油 フルーツ甘煮」、穴熊肉は「かぼすおろし」と一緒に。鹿肉は、脂身が少なくてさっぱりと食べられます。穴熊肉は果実などもエサにするので、肉からもほんのりと甘味を感じました。付けダレがあることで、ジビエをあまり食べたことがない私でも食べやすく、おいしく味わえました!

「姫島ひじきと紫蘇の実の土鍋ごはん」
「姫島ひじきと紫蘇の実の土鍋ごはん」

ご飯の土鍋の器は、由布市の木である「あやかしの木(どんぐり)」をイメージした小鹿田焼。ほかの器も小鹿田焼が多く、器からも大分らしさを感じることができます。残ったご飯は希望すれば部屋食用に箱に詰めてもらい、持ち帰ることができます。私も夜のお供として、お願いをしました。

「やっこめのミルク煮」
「やっこめのミルク煮」

〆の甘味「やっこめのミルク煮」は、なんと麦茶のゼリーを透明なポットからかけて味わいます。カリカリしたやっこめ(焼き米)と、ちゅるんとした絶妙な固さのゼリーの食感の組合せがおもしろかったです。

満点の星空とゆらゆらと輝く「蛍かご照明」

写真でなかなか伝わらない星空。ぜひ自分の目で見てみて!
写真でなかなか伝わらない星空。ぜひ自分の目で見てみて!

食事が終わって外に出ると、すでに辺りはすっかり真っ暗に。上を見上げると、満天の星空にびっくり!ほかのお客さんと一緒に「星がきれい!」と思わず声に出してしまったほどの美しさ。山間に位置し、周りに光がないからこそ楽しめる星空でした。

「蒸し生姜湯」は部屋に常備されています
「蒸し生姜湯」が部屋に常備

部屋に戻ったら、「温泉いろは」のレクチャーでおすすめされた「蒸し生姜湯」で体を温めました。就寝1時間前に飲むと、眠りやすくなるのだそう。また、部屋には就寝前のストレッチを紹介する冊子も置かれていました。しっかりと体をリラックスさせます♪

七島藺の「蛍かご照明」は全室に配置されています
七島藺の「蛍かご照明」は全室に配置

だんだんと体がポカポカしてきて、そろそろ寝ようと電気を消すと、寝室がキラキラとやわらかな光に包まれました。光源の「蛍かご照明」は、大分県・国東市在住の七島藺工芸作家が手がけたもの。由布院の水辺にいる蛍をイメージしていて、籠の中の照明は淡い光で点滅します。 点滅に誘われるように夢の中へ…。

るるぶ公式Twitter るるぶ公式Facebook るるぶ公式LINE はてなブックマーク Pocket
記事トップに戻る

この記事に関連するタグ

編集部のおすすめ

ページトップへ戻る

検索したいキーワードを入力してください