【取材レポあり】「弘前ねぷたまつり」のキホンやみどころを解説
青森県弘前市で毎年8月1〜7日の7日間で開催される「弘前ねぷたまつり」。夏の夜空に煌々と浮かび上がるねぷたが街を練り歩く、青森屈指のお祭りです。みどころや2023年の取材レポをお届けします♪
Summary
「弘前ねぷたまつり」ってどんなお祭り? まずは由来や歴史をチェック
青森の夏祭りといえば、青森市の「青森ねぶた祭」、五所川原市の「五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)」、黒石市の「黒石ねぷた祭り」など、地域によって特徴のある“ねぶた(ねぷた)”まつりが数多く存在します。
弘前市の「弘前ねぷたまつり」は、青森三大ねぶた祭りにも数えられており、主に三国志や水滸伝などの武者絵を題材とし、最大で9メートルを超す大型の山車も登場します。大型は「扇ねぷた」と「組ねぷた」の2種類があり、弘前のねぷたを象徴する「扇ねぷた」は鏡絵(前)と見送り(後)の対比がみどころ。「組ねぷた」は人形型をしており、伝統ある豪華絢爛さを楽しむことができます。
大型ねぷたが観客に見得を切りながらうまく電線や看板をかわしたり、引き回されるダイナミックな動きは、祭り最大の見せ場。会場のボルテージが一気に湧き上がります。
扇ねぷたや組ねぷたは大小合わせて80台以上にものぼり、「ヤーヤドー!」の掛け声とともに市内を練り歩きます。それぞれのねぷたの後ろには笛や太鼓の囃子方の一団が続き、また子どもたちが手に持つ「金魚ねぷた」もとっても可愛らしいので注目してみましょう。
そもそも“ねぶた(ねぷた)”とは、暑さの厳しい夏に襲ってくる睡魔を追い払うため、村中一団となってさまざまな災いや邪悪を水に流して村の外に送り出す農民行事から生まれたものだといわれています。
弘前のねぷたは昭和55年(1980)に重要無形民俗文化財に指定。初めて文献に登場してから2022年でちょうど300年を迎えた歴史ある祭りで、現在もその古きよき伝統を残しながら、地域ごとに受け継がれています。
2023年の概要はコチラ
毎年8月1〜7日に行われる「弘前ねぷたまつり」。2023年の今年は、1日の火曜日を皮切りに、最終日は7日の月曜日となる日程で行われます。
日によって運行コースが変わり、基本的に雨天決行。17時に花火が打ち上がれば運行決定の合図です。
- 8月1~4日 : 土手町コース 19時〜
- 8月5・6日 : 駅前コース 19時〜
- 8月7日 : 土手町(午前のみ)コース 10時〜
また、8月1〜4日の土手町コースでは、桜大通りで出陣式とアトラクションも開催されます。
8月1日(火)〜2日(水) |
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8月3日(木)〜4日(金) |
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地域や団体で工夫を凝らして制作されたねぷたは、8月1〜2日に審査会が行われ、青森県知事賞や弘前市長賞などが贈られます。受賞したねぷたは、3日以降の運行で額を掲げて練り歩くのでぜひ注目してみてくださいね。
そして最終日の7日は「なぬかびおくり」と呼ばれ、ねぷたを炎で清める「ねぷたおくり」や岩木川沿いの土手を十数台の本ねぷたが運行する「ねぷた流し」が行われます。
■なぬかびおくり
開催日:8月7日(月)※雨天中止
場所:岩木川河川敷(悪戸字鳴瀬)※茜橋付近
時間:17時〜20時30分(予定)
そのほか、駅前ねぷた特別展示(7月3日〜8月15日)、組ねぷた特別展示(8月4〜6日)などねぷたの特別展示イベントも開催されるので公式サイトをチェックしましょう。
【アクセス・駐車場・周辺MAP】混雑に注意! 余裕を持って訪れよう
8月1〜4日・7日の会場となる土手町へは、JR弘前駅から徒歩10〜15分ほど。18時30分〜22時ごろまでは土手町通りは車両通行止めとなるので、注意が必要です(桜大通りは17時30分から通行止め)。8月5・6日の会場はJR弘前駅の目の前で行われます。
周辺に有料駐車場はありますが、混雑が予想されるため、なるべく公共交通機関で訪れることをおすすめします。
詳しくはこちらの周辺MAPでも確認できます。
https://www.hirosaki-kanko.or.jp/individual/cat02_summer_neputa/traffic.pdf
コロナ禍を経て2023年は中止となっていた審査や「なぬかびおくり」が復活します。はじめて観る人も、リピーターにとっても、待望の本格開催です。その盛り上がりを目に焼き付けて、熱き夏の夜を過ごしましょう!
Text & Photo:ジェンティーレ恵
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