【取材レポあり】「弘前ねぷたまつり」のキホンやみどころを解説
青森県弘前市で毎年8月1〜7日の7日間で開催される「弘前ねぷたまつり」。夏の夜空に煌々と浮かび上がるねぷたが街を練り歩く、青森屈指のお祭りです。みどころや2023年の取材レポをお届けします♪
Summary
4年ぶりの本格開催! 2023年「弘前ねぷたまつり」取材レポート
毎年8月1〜7日に開催される「弘前ねぷたまつり」。開催初日に合わせて弘前へやってきました!
青森県では、8月になると地域のねぷた(ねぶた)祭りが各地ではじまります。特に青森市で行われる「青森ねぶた祭」(8月2〜7日開催)は、東北三大祭りのひとつに数えられる、全国的にも有名な夏祭り。そんな1年のなかで最も青森全体が盛り上がるであろうこの時期の悩みは、なんといっても“ホテルが取れない(高い)”こと。。。
「弘前ねぷたまつり」は開催期間が長いので、いつ行こうかと悩まれる方も多いと思いますが、まずはホテルから抑えるのがオススメです。今回は「青森ねぶた祭」と日程の被らない開催初日が、ホテルの料金がお財布に優しかったため、8月1日に行くことに決めました。
新青森駅でレンタカーを借りて、まずは弘前市内のホテルへチェックイン。まだ交通規制(土手町は18時30分〜)がかかる前なので、さほど渋滞もなく街なかにアクセスできました。
「弘前ねぷたまつり」の会場は、8月1〜4・7日が土手町コース、8月5・6日が駅前コースとなり、日によって運行コースが変わります。訪れた8月1日は土手町コースで、弘前公園に近い桜大通りの市民中央広場からスタートします。
市民中央広場は開催初日とあって、多くの人や報道陣で賑わっていました。日もだんだんと暮れかかった17時50分ころ、本番前のセレモニーが始まります。
直径3.3m、胴長3.6m、大人ひとりを優に超える大きさの「津軽情っ張り大太鼓」が用意され、演技がスタート。大太鼓の上には6人が乗り、長いバチをゆっくりと振り下ろしながら、低く深い音を鳴らしていきます。体の芯まで届くような響きに圧倒されました。
大太鼓の演技が終わると、マイクが司会に渡り、会場はカウントダウンムードに突入。開催初日は、弘前市と友好関係にある都市の市長らが駆けつけ、「ヤーヤドー‼」と祭りのかけ声でさらに会場を盛り上げていました。
そして19時になり、いよいよ本番。法螺貝(ほらがい)の音が鳴り響くと、先ほどの津軽情っ張り大太鼓を先頭に、ゆっくりと進みはじめました。
土手町通りは片道1車線ほどの通りですが、歩道は多くの観客で埋まり、その目の前を大太鼓やねぷたの山車が練り歩きます。歩道にはみ出そうなほどスレスレに通るのでハラハラ、ドキドキ感もありつつ、通りを埋め尽くすねぷたに圧倒されまくり…!
弘前ねぷたの特徴といえば、扇形をしたその見た目。サイズは大小あり、大きいものは約9mにもなるのだとか。交差点の広々とした場所にさしかかると、引き手が綱を引いてねぷたを勢いよくクルクルと回すので、ダイナミックなショーを見ているかのようでした。
また、みどころはねぷたの絵にもあり、鏡絵とよばれる前面には武者絵などの躍動感あふれる絵柄が、見送りとよばれる後面には優雅な美人画などが描かれています。橙色の温かみのある光に照らされ、夜空に煌々と浮かび上がる姿は今でも忘れられません。
ねぷたの種類はさまざまあり、子どもたちが手に持つのは、かわいらしい金魚ねぷた。人形のような組ねぷたや創作ねぷたも登場します。「ヤーヤドー‼」の力強い掛け声や太鼓、囃子の音色が加わって、町はねぷた一色。
「弘前のねぷたは、大企業や団体が参加するほかのお祭りとはちょっと違って、町内会などの単位で参加するので、町のお祭りらしさを感じられますよ」と地元の方にお話を伺ったのですが、確かに東北三大祭りほどの規模ではないとしても、その分距離感が近く、人も町もすべてが一体となっているのがとても印象的でした。
最終日の7日には「なぬかびおくり」とよばれ、ねぷたおくりやねぷた流しといった行事も行われます。取材では伺いませんでしたが、いつかこの姿も見届けてみたいと思っています。
弘前は、洋館めぐりや弘前城、リンゴグルメなどみどころや楽しみがたくさんある場所。ぜひみなさんも次の8月は弘前で熱〜い夏を過ごしてみてはいかがでしょうか。
以上、「弘前ねぷたまつり」取材レポートでした♪