今、広島の県北が楽しい!女子旅1泊2日ルポ 〜前編〜

今、広島の県北が楽しい!女子旅1泊2日ルポ 〜前編〜

広島県 泊まる 女子旅 るるぶ&more.編集部
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広島といえば、宮島の嚴島神社やしまなみ海道が有名ですが、県北エリアも地元食材を活かした体験スポットから、癒しの絶景スポットまで魅力満載の県北を巡る女子旅1泊2日ルポをご紹介!1日目のキーワードは“体験”。広島県北ならではの体験をモデルコースでご紹介します。

Summary

【11:00】JR広島駅から車で60分!「豊平どんぐり村」でそば打ち体験

北広島町は、山陽と山陰の中間に位置する山間地域で、広島市中心部から車で60分ほど。都会の風景から里山の風景に変わっていくのを楽しみながら最初に訪れたのは、「道の駅 豊平(とよひら)どんぐり村」です。

ここは、おみやげ店をはじめ食事処や総合運動公園、宿泊施設、野外ステージなど数々のアクティビティが楽しめる、標高約300メートルの道の駅。豊平そばを提供している「どんぐり庵」の中の「そば道場」ではそば打ち体験が楽しめます。

北広島町豊平地区でそばの栽培が盛んになったのは、もともとは昭和60年(1985)頃に行われた減反政策の影響だったそうです。米の過剰生産を抑制するため田んぼを減らすことになり、余った土地で育てられることになったのがそばでした。

昭和63年(1988)からは「西日本一のそばの里」を目指し、そば栽培や手打ちそば技術の継承が盛んに行われています。わざわざ県外から豊平そばを食べにくる人がいるほど、そばの町として親しまれる町になりました。

よく手を洗ったら手打ちそば体験スタートです!私たちの班は、講師の山根敏昭(やまねとしあき)さんに教えていただきました。

そば打ちの工程は大きく分けると「木鉢(こね)」、「延し(のし)」、「包丁」の3つです。まず「木鉢(こね)」では、400gの粉に水230ccをふくませていきます。この粉は、そば粉8と小麦粉2の割合で合わせているそうなので、いわゆる“二八そば”です。

山根先生に菊ねりしてもらった生地。つやつやでなめらか。
山根先生に菊ねりしてもらった生地。つやつやでなめらか。
生地が耳たぶくらいのかたさになったら、まとめつつ練っていきます。「いいね!」「うまいじゃない!」と山根先生に褒めてもらいながら楽しくこねていきますが、生地を中心に向けて織り込んでいく「菊ねり」という作業がどうしてもできなくて、先生にやっていただきました。

次の工程は「延し(のし)」。生地を均等な厚さに延ばしていく作業で、麺棒の扱いにもコツがあります。そして次は、生地を延ばして四角にする四つ出しです。これをすることで、包丁で切っていく際に均等で茹でやすいそばができるのだそう。

麺棒を器用に使って八つ折りにたたんだら、いよいよ「包丁」です。折った生地の上に「こま板」という板をのせ、上からしっかり押さえながら切っていきます。なかなか均等に切れなくて難しい!うまくできない工程もありましたが、なんとか初めての手打ちそば、完成です。

豊平そば道場ではオリジナルの段位制度を設けていて、体験するごとに段位に挑戦できます。全国各地には700名もの有段者がいるそう。

手打ちそば体験の後は、自分が打ったそばを茹でてもらえるお楽しみのランチタイムです。不揃いの麺も、自分が打ったものだと思うといとおしくなります。1回の体験で5人分のそばが打てるので、お子様連れの体験もおすすめですよ!

■道の駅 豊平どんぐり村
住所:広島県山県郡北広島町都志見12609
営業時間:9~18時(土、日曜、祝日~19時)

■手打ちそば・どんぐり庵 そば道場
TEL:0826-84-1313
営業時間:11~14時(そば道場は10時30分~、14時~の計2回
※2023年8月からは10時30分~、14時30分~)
定休日:第3火曜(変動あり)、年末年始
そば体験所要時間:約60分
そば体験料金:1本(5人前)3800円(講師代、そば打ちテキスト代込み。試食代は別途280円)

【14:30】「天意の里ハーブガーデン」オリジナルのハーブリース作りに挑戦

豊平どんぐり村を後にして車で走ること約30分。次の目的地は「天意(あい)の里ハーブガーデン」です。ここは標高約450mの丘に位置する広大なハーブ畑で、ラベンダー、カモミール、ミント、エディブルフラワーなど150種類以上もの草花が有機栽培されています。

ランチ・カフェの利用をはじめ、5〜6月にはジャーマンカモミールの摘み取り体験、7月にはラベンダー、9月には栗拾いと、季節に応じた自然の恵みが楽しめるほか、ハーブ畑に咲く草花を使ったリース作りは通年体験できます。

畑の入り口にあるカントリー調のかわいい小屋に足を踏み入れると、ふわっとハーブの爽やかな香りが。中には、ドライフラワーで作ったリースやハーブの入浴剤、ハーブティーなどのハーブグッズが。あまりのかわいさに、乙女心がくすぐられます。

奥の扉から畑に出ると、見渡す限りの雄大なハーブ畑。広く青い空が気持ちよく、標高の高さからか空気もおいしい。取材に伺った6月半ばはちょうどカモミールの旬だったそうで、3000坪ものカモミール畑が広がっていました。

今回の目的は、ドライハーブやひのきの葉を使ったリース作り体験♪まず土台を決めるためにひのきの葉をワイヤーで巻き付けていくのですが、位置や量を考えるのが意外と難しいことに気付かされます。

ドライハーブやドライフラワーが可憐で色とりどりなので、どんなふうに作ってもそれなりにかわいいものはできあがりそうですが、みんな真剣そのもの。講師の山根由美子さんに教えていただきながら、オリジナルのリースを完成させていきます。


本物のハーブやドライフラワーで作る自分だけのオリジナルリースは旅の最高の思い出になりますね♪

リースを作った後は、ジャーマンカモミールの「ハーブティー」350円をいただくことに。鳥のさえずりや風で葉がさらさらと揺れる音。都会の喧騒から逃れた自然に包まれて、のんびり過ごすことができます。ハーブを使ったランチメニュー(1250円~)もいただけます。

ジャーマンカモミールが旬となる5〜6月は、1袋300円で摘み取り体験もできるので、おうちでオーガニックハーブティーを楽しむのもおすすめ。

■天意の里ハーブガーデン
住所:広島県山県郡北広島町大朝11654-1
TEL:0826-82-3898
営業時間:10〜16時(4〜12月のみ、1〜3月は予約のみ受付)
定休日:木・金曜
料金:入園無料、ジャーマンカモミールの花摘み1袋300円(5〜6月)、リース作り1650円(要予約。季節によって使用する草花が変わる可能性があります)

【17:30】安芸高田市へ移動し、この日の宿泊地「神楽門前湯治村」に到着!

天意の里ハーブガーデンから車で東へ約50分、北広島町からお隣の安芸高田市に入り、この日宿泊する「神楽門前湯治村(かぐらもんぜんとうじむら)」に到着しました。

神楽門前湯治村は、この地域に伝わる“ひろしま安芸高田神楽”を年中楽しめるよう作られた複合施設。奥に佇む「神楽ドーム」をはじめ、天然温泉や湯治宿、食事処、茶店などがどこか懐かしい温泉街のような街並みを形成しています。

天然温泉「岩戸屋」の泉質には鉱物質を含んでいて、疲労回復や健康増進が期待される肌にやさしい湯が特徴です。大浴場のほか、露天風呂、寝湯、蒸気サウナ、水風呂もあるので、心ゆくまで温泉を楽しんでください。心も体もじんわりと癒やされること間違いなしです。

大きな浴場で入浴やサウナを楽しむもよし、浴衣を着て街歩きや買い物を楽しむもよし、湯上がりにビールを楽しむもよし。大人も子どもも思い思いに過ごせるので、早めに宿へと帰ってきてゆっくりするのもおすすめです。

また毎週末(金〜日曜)には、神楽鑑賞ができるのもうれしいポイント。この日も、神楽ドームで開催される夜神楽を楽しみに訪れたのですが、神楽の前に、お待ちかねの夕飯をいただきます!

■神楽門前湯治村
住所:広島県安芸高田市美土里町本郷4627
TEL:0826-54-0888
IN/OUT:15時/10時
定休日:毎月第3水曜・翌木曜
料金:1室2名利用時(中学生以上1名)1万1700円(税サ込)~(標準1泊2食付プラン)

■天然ラドン温泉「岩戸屋」
住所:広島県安芸高田市美土里町本郷4627(神楽門前湯治村内)
TEL:0826-54-0888
時間:チェックイン〜0時、6〜8時。日帰りは10時〜20時30分(最終入場20時)
定休日:第3水曜・翌木曜
料金:宿泊者無料。日帰りは大人(中学生以上)800円、こども(4歳〜小学生)450円、幼児無料

【18:30】湯治村内にある「お食事処 ふくすけ」でいただく山の幸が最高のご褒美に

カランコロンと下駄を鳴らしながら向かったのは、宿から目と鼻の先にある「お食事処 ふくすけ」です。地元の新鮮野菜は旬によって内容が変わるので、その季節によって一番おいしいものをいただくことができます。

夜叉うどんとは、そのむかし山から下りてきた鬼を撃退するためにうどんを辛くしたという伝承から考案された安芸高田グルメ。出汁は味噌ベースで、一味やラー油で辛みを加えた、ピリリとしっかり辛口のうどんです。

そのほかにも、契約農家の自家製こんにゃくの刺身、猪・鹿・牛・鶏などのジビエ、自家製豆腐、日替わり小鉢など、彩り豊かな山の幸に舌鼓。

■お食事処 ふくすけ
住所:広島県安芸高田市美土里町本郷4627(神楽門前湯治村内)
TEL:0826-54-0888
時間:11時〜14時LO、17時〜20時30分LO
定休日:第3水曜、翌木曜

【20:30】湯治村にある「神楽ドーム」で観た初めての神楽に感動!

広島県が誇る伝統文化・広島神楽。2023年5月19日〜21日にかけて開催されたG7広島サミットで披露されたことで、再注目を集めています。サミットでは広島県内から選抜メンバーが集結し、上演しました。

神楽とは五穀豊穣を願って神様に捧げる舞であり、今も全国各地に多くの神楽団があります。広島神楽は老若男女が楽しめる、まるでミュージカルのようなエンターテイメント性が特徴です。

神楽門前湯治村の神楽ドーム
神楽門前湯治村の神楽ドーム
現在、安芸高田だけで22もの神楽団があり、子どもから大人まで幅広い団員が所属。1団につきおよそ20名のメンバーがいて、日々その技を磨いているのだそうです。
安芸高田の神楽は、大衆的でどこかミュージカルのように楽しめる、のびのびとした演劇性が人気。地域によって神楽の特色が違うなんて面白いですよね!神楽団は地元のヒーロー的な存在で、入団を憧れる子どもも多いのだとか。

この日の演目は高猿神楽団による「源頼政」。頼政が菖蒲姫(あやめひめ)や家来の猪早太(いのはやた)とともに鵺(ぬえ)退治するというストーリー。衣装の美しさ、舞の華麗さ、猪早太の自由な口上がおもしろく、一気に釘付けになりました!

クライマックスも迫力満点!初神楽、楽しく堪能しました。演目にもよりますが、神楽門前湯治村で開催される神楽演目は平均40分前後だそうです。

初めての神楽の余韻に浸りながら、1日目の夜は更けていくのでした。

■神楽ドーム(夜神楽)
住所:広島県安芸高田市美土里町本郷4627(神楽門前湯治村内)
TEL:0826-54-0888
開催期間:4月〜10月の金曜・土曜(詳しくは上演日程表をご参照ください)
時間:開門19時30分、開演20時30分(上映時間は演目によって異なります)
料金:大人(高校生以上)700円、こども300円

 


▶大人も楽しめる広島の魅力を発見!「ひろしま公式観光サイト」(https://dive-hiroshima.com/)をいますぐチェック!

Text&Photo:安藤未来
Model:小林暖(広島きんさいと 観光アシスタント)

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