今、広島の県北が楽しい!女子旅1泊2日ルポ~後編~

今、広島の県北が楽しい!女子旅1泊2日ルポ~後編~

広島県 泊まる 女子旅 るるぶ&more.編集部
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広島県北エリアをめぐる女子旅1泊2日ルポの後編です!県北エリアは地元食材を活かした体験スポットから、癒しの絶景スポットまで魅力満載です。2日目のキーワードは“癒し”。日常や都会の人混みから離れて、アクセスしやすい秘境の地へ。リフレッシュ旅の様子をモデルコースでご紹介します。

Summary

【8:15】2日目最初の目的地、安芸太田町の「三段峡」で森林セラピー

神楽門前湯治村で朝ごはんを堪能したら、針路を西へ。広島県の北西部に位置する、安芸太田町(あきおおたちょう)に向かいます。

大部分が森林に囲まれているという安芸太田町には、その大自然を活かした楽しみがたくさん!キャンプ、山歩きを楽しむトレッキング、カヤック体験のほかにも、冬にはスノーボード、スノーシューと、1年中自然の中で遊ぶことができるんです。

宿からおよそ60分。おいしい空気を感じながら車を走らせ、三段峡(さんだんきょう)に到着です。

三段峡は、全長16kmもの広さを誇る自然の大峡谷です。関西で唯一「国の特別名勝(峡谷・渓谷の部)」に指定され、フランスの旅行誌『ブルーガイド』で3つ星を獲得した景勝地なのだそうです。

散策ルートがいくつか用意されているので、旅の計画に応じてコースを選んでくださいね♪

今回は、三段峡のほぼ中心部に位置する水梨口(みずなしぐち)からスタートし、二段滝(にだんだき)へ向かう、「三段峡セラピーロード(猿飛コース)」というルートに挑戦してきました。

“セラピー”という名の通り、凛とした空気や自然由来の森の香りを感じながら、大自然に癒されるトレッキングです。

ガイドを務めている三段峡―太田川流域研究会の小林久哉(こばやしひさちか)さんから簡単なレクチャーを受けて、いざ出発です。道が狭く、滑りやすい箇所がたくさんあるので、運動靴や歩きやすい服装が必須ですよ!

三段峡には、普段なかなかお目にかかれないような珍しい草花がたくさん。苔だけでも400種類もあるそう!「お、これは!と観察しながら歩いていると、なかなか前に進まないんだよね」と小林さんもうれしそうに話してくれました。

NHKの連続テレビ小説「らんまん」のモデルとなった植物学者の牧野富太郎氏も、ここ三段峡に足を運んで植物観察していたのだそうです。

たまに道脇に現れる石のこの連なりは、「危険だからここに腰をかけないように」と設置されているのだとか。

小林さんのガイドがあることで、自分たちだけで歩いたら気が付けないような自然や豊かな植物にふれることができました。

■三段峡(西中国山地国定公園内)
住所:広島県山県郡安芸太田町柴木
問い合わせ先:一般社団法人地域商社あきおおた
TEL:0826-28-1800
ガイド開催期間:3月1日~12月17日
時間: 9時45分〜、13時30分~(各回2時間)
料金:3000円(定員5名、約2km)※要事前申し込み

【10:30】渡船に乗って、神秘的な秘境めぐり

歩くこと30分、三段峡の秘境・猿飛(さるとび)に到着です。猿飛は、高さ20m級の岩壁がわずか2〜3mの間隔を保ったまま30m近く続いている天然空間。この先の二段滝に行くには、渡船に乗らないとたどり着けません。

最大14名が乗船できる猿飛渡船。冬季や天候・増水状況で運休することもあるそうなので、事前にチェックが必要です。10月下旬〜11月にかけては紅葉を見に訪れる人も多いのだとか。


岩壁に張り巡らされたロープを伝って奥へと進みます。岩壁と岩壁の幅が狭いため、船を漕ぐための櫓(ろ)が使えないのだそうです。

空気がだんだんひんやりしてきました。気分はまるで冒険家。

5分ほど渡船で進むと、二段滝が見えてきました。簡単には足を踏み入れられない、静謐で神秘的な場所です。

渡船からおりてしばらくは、滝を眺めたり写真を撮り合ったり。岩場でマイナスイオンを浴びながら、ゆっくりと流れる静かな時間を満喫しました。

森林と滝に癒されたら、再び渡船へ。来た道を引き返し、今回の三段峡トレッキングは終了です。

スマートフォンの電波がほとんど入らないような秘境なので、半強制的にデジタルデトックスできるのもポイント。“秘境”というとアクセスのハードルが高そうと感じてしまいますが、運動不足の私でも無理なく歩くことができました!

ぜひ身近な大自然を感じに、三段峡へと訪れてみてください。

■猿飛渡船
TEL:0826-28-7270
営業時間:10~15時
定休日:平日(ほか、雨天等により運休あり)、冬季休業
料金:大人(中学生以上)往復500円、子ども往復300円

【12:00】「道の駅 来夢とごうち」で県北の名産やお土産を物色♪

三段峡の峡谷美に心が洗われた後は、車でおよそ50分、今回の旅のお土産を買いに「道の駅 来夢とごうち」へ。

この道の駅には、安芸太田町の特産柿「祇園坊柿」や、井仁棚田で育った「井仁棚田米」、地元のクラフトビールなど、県北を中心とした名産品が並んでいます。

食品だけでなく、安芸太田町の伝統工芸品である戸河内刳物(とごうちくりもの)の展示・販売も。

戸河内刳物とは、カンナやノミだけを使って手作業で作られる木製食器のことで、特に「浮上お玉」とよばれるお玉は、鍋の汁物に使うと浮き上がってくることから縁起物として重宝されているのだそうです。お土産だけでなく、通年の贈り物としても良さそう♪


G7広島サミットでも提供された「戸河内ウイスキー」など、県内で醸されているお酒のラインナップも豊富。何を買って帰ろうか真剣に迷ってしまいます。


敷地内にはほかにも、ドライブの途中に食べられる手作り弁当の店、食堂、団子屋さん、カレーのフードトラックなどさまざまな県北グルメが集結しています。園芸品も豊富だったのも華やかでした♪わいわいと楽しい雰囲気の道の駅、ぜひ立ち寄ってみてください。

ちなみに私が自分へのおみやげに選んだのは、祇園坊柿を食べやすいサイズにカットした干し柿「corocoro柿」(500円)。干し柿なのにとろりとした食感が上質さを際立たせ、甘すぎない上品な味と相まっておいしかったです!

■道の駅 来夢とごうち
住所:広島県山県郡安芸太田町上殿632-2
TEL:0826-28-1800
営業時間:9〜18時

【13:30】美しい原風景・井仁の棚田を目前に「棚田カフェ イニ ミニ マニ モ」でランチ


思い思いのお土産を購入したら、お待ちかねのランチです♪「道の駅 とごうち」から車で約15分の場所にある「棚田カフェ イニ ミニ マニ モ」に向かいました。

「イニ ミニ マニ モ」は、敷地から「井仁(いに)の棚田」が見渡せる絶景カフェ。

棚田とは、山や谷の傾斜地に階段状に作られた田んぼの総称です。春は水田、夏は青々とした稲、秋は黄金の稲穂、冬は雪景色と、四季折々異なる表情を魅せてくれる日本の原風景です。井仁の棚田は、広島県で唯一「棚田百選」にも選ばれている景勝地なのだとか。

店長の友松裕希(ともちかゆうき)さんは、2015年に安芸太田町の地域おこし協力隊として井仁に着任。2017年に、この棚田カフェをオープンしました。地産地消を大切にしており、さまざまな地元食材を使ったメニューをいただくことができます。

不思議な響きの店名だったので由来を尋ねると、「Eany, Meeny, Miny, Moe=どれにしようかな」というアメリカの言葉遊びから名付けたのだそうです。また最初の「Eany」がこの地名、井仁にかかっているのもポイントです!

朝からのトレッキングで体を動かして腹ペコ!いただいたのは「棚田米ランチ」(980円)。井仁の棚田で育った米と季節ごとに旬の新鮮野菜が楽しめるプレートランチです。

店内と外にそれぞれ座席が用意されていますが、今回は贅沢に棚田を眺めながらいただきました♪

マカロニサラダ、夏野菜が使われたアンチョビ、たけのこの山椒和え、かぶのレモン漬け、米粉を使ったノンオイルの唐揚げなど、ひとつひとつが絶品でした。

棚田米の米粉使用「米粉からあげランチ」(980円)もオススメ
棚田米の米粉使用「米粉からあげランチ」(980円)もオススメ

米粉のシフォンケーキ(ドリンク付きケーキセット770円)
米粉のシフォンケーキ(ドリンク付きケーキセット770円)

運が良ければ、プロによるオカリナ演奏も聴けるのだとか。棚田を眺めながら、優雅な昼下がりです♪

撮影用のボードも!
撮影用のボードも!

■棚田カフェ イニ ミニ マニ モ
住所:広島県山県郡安芸太田町中筒賀629-2
TEL:0826-22-6789
時間:水〜金曜11時30分〜17時(予約可)、土・日・祝日11時30分〜17時30分(予約不可、ランチ14時まで)、12月は土日のみ営業、1〜3月は時短営業、積雪により休業
定休日:月・火曜、第4水曜

【14:45】最後は「井仁の棚田展望台」で記念撮影!

穏やかな時間の流れるカフェでお腹を満たしたら、いよいよ旅は終盤。夕方までに車で広島駅へ戻るには、とても名残惜しいですが、これくらいの時間には出発となります。

と、その前に!

「イニ ミニ マニ モ」から5分ほど徒歩で坂道を下った先にある「井仁の棚田展望台」に立ち寄り。


晴れた日には水面に陽光が反射して美しい景色が望めるそうです。カエルの声がのどかな里山の風景に映え、どこか懐かしいような気持ちになれます。癒される……。

展望台はこじんまりしたもので、特にカフェやおみやげ屋さんがあるわけではありません。記念撮影を楽しみながら、最後に絶景を目に焼き付けましょう。

広島といえば瀬戸内の観光地に目が行きがちですが、県北エリアの山間部にも見どころがたくさん。ぜひ、広島県北で女子旅を体験してみてください。

 


▶大人も楽しめる広島の魅力を発見!「ひろしま公式観光サイト」(https://dive-hiroshima.com/)をいますぐチェック!

Text&Photo:安藤未来
Model:小林暖(広島きんさいと 観光アシスタント)

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