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麻布台ヒルズの「チームラボボーダレス」がまもなくオープン!先行公開の様子をレポート

麻布台ヒルズ「チームラボボーダレス」が2月9日オープン!「その瞬間しか見られない」境界のないアートに没入

おでかけ チームラボ デジタルアート デート ニューオープン 東京都
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「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス(以下、チームラボボーダレス)」が、2024年2月9日(金)、「麻布台ヒルズ」内にいよいよニューオープン! コンセプトは、「境界なく連続する1つの世界」。独立した70以上の作品群が複雑に関係し合い変化し続け1つの連続したアートを作り出すさまは、見ごたえたっぷり。今回は、オープン目前に実施された先行内覧会におじゃまし、進化した「ボーダレス」なアートを体感してきました。

Summary

「境界のない」アート。「チームラボボーダレス」の独自性とは

「チームラボボーダレス」が唯一無二なのは、「ボーダレス」というその名のとおり「境界のないアート群」であるから。見る人が部屋から部屋へと移動するなかでそれぞれの作品が影響を受け、作品同士が混ざり合い、連続するひとつの世界になっているところにおもしろさがあります。見る人はアートに身体ごと投入し、境界のない世界の中で、さまよい・探索し・発見することで、全身でアートを体感できます。

東京・お台場に初めてオープンしたのは、2018年のこと。アメリカの国際的なニュース雑誌にて世界に類のないアートミュージアムとして「世界で最も素晴らしい場所 2019年度版(World's Greatest Places 2019)」に選出されました。2019年には中国の上海に、そして今後はドイツのハンブルクやサウジアラビアのジッダにもオープン予定と、グローバルに進出しています。

文字が浮かび上がるエントランスに入る前からワクワク

「チームラボボーダレス」は、2023年11月に開業した「麻布台ヒルズ」の「ガーデンプラザB」の地下1階に位置します。東京メトロ神谷町駅から直結なので、スムーズにエントランスまで行けるアクセスのよさも魅力です。

こちらが、エントランスの様子。入口付近のポイントに立つと、「teamLab★ Borderless」の文字が立体的に浮かび上がるような仕掛けがされています。その臨場感は、壁に描かれた文字とは思えないほど。まるで立体物のように迫ってきます。コンクリート打ちっぱなしづくりの壁面とクリアなロゴのコントラストが、なんとも都会的です。

写真に撮ってみてもトリッキーなおもしろさを体感できる
写真に撮ってみてもトリッキーなおもしろさを体感できる
少し移動するだけで見え方が変わる
少し移動するだけで見え方が変わる

これからできるアート体験を想像しつつ、入るときからワクワクした気持ちが高まります。

作品1|「認知上の世界」にある光を体感!『Bubble Universe』

「Bubble Universe」
『Bubble Universe』

無数の球体群によって埋め尽くされた『Bubble Universe』。それぞれの球体の中に入り混じり無数の表現を織りなす光は、実体の光・シャボン玉のような巨大で強い光・シャボン玉のようなぷるんぷるんとした動きを見せる光・環境によって生み出される光……と、さまざま。現実とも非現実とも捉えられる不可思議な世界に迷い込んだかのようです。

この球体の光は、人の動きに反応します。じっと立ち止まっていると、近くにある球体が強く輝き音色を響かせ、その球体から最も近い球体へと伝播し、光と音が広がっていきます。

球体に触れることはできませんが、手をそっとかざしてみると光の動きが変わります。見る人と周りの人の関係性に影響を受けながら織りなす「インタラクティブ」なアートです。

作品2|漆黒の闇に花々と波が浮かび上がる『生命は闇に咲き闇に帰る微小な光』

「Megalith Crystal Formation」
『生命は闇に咲き闇に帰る微小な光』

真っ暗な空間の中で花々が咲いては散っていく……を永遠に繰り返していく『生命は闇に咲き闇に帰る微小な光』。そこには、生命の神秘を感じられます。これらはあらかじめ記録された映像を再生しているのではなく、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けているもの。今この瞬間に見ているアートは、二度と見ることができないものなのです。

『Black Waves: 闇から生まれ闇に帰る』
『Black Waves: 闇から生まれ闇に帰る』

鑑賞していると一斉に青い波が立ち、アートの気配が変わりました。普通のアート鑑賞とは、我々「人間」が移動して楽しむもの。一方で、チームラボボーダレスのアートとは、「アート」が移動してくるもの。見る人が移動せずとも、何作品も鑑賞することができる「境界のないアート群」です。

作品3|無数のぷるんぷるんの光が走り続ける『Microcosmoses』

『マイクロコスモス - ぷるんぷるんの光』
『マイクロコスモス - ぷるんぷるんの光』

奥行きすら分からない無限に広がる空間の中にあるレールの上を、球体が走り続けます。この球体には、無数の「ぷるんぷるんの光」が。この光は、物理世界には存在せず、認識世界にのみ存在するもの。認識、存在とは何か?と考えさせられる作品です。

物質的には存在せず私たちの認知上にのみ存在する、シャボン玉のような巨大で強い光
物質的には存在せず私たちの認知上にのみ存在する、シャボン玉のような巨大で強い光

レースの上をゆっくりと通り過ぎる球体中に見えるさまざまな光の姿を目で追っていくと、光を放っては、また消え……。まるで球体自体に生命が宿っているかのようで美しさを、しばし眺める時間がぜいたくです。

作品4|生きているかのような光の彫刻が圧巻『Light Sculpture』

『Light Sculpture」Entrapped Nucleus of Life』
『追われるカラス、追うカラスも追われるカラス - Through the Asymmetric Universe 』

『Light Sculpture - Flow』シリーズは、流れ出ていく光の線の集合により構成された、いわば光の彫刻。押し寄せたり広がったり…を延々と繰り返す光の線は、それ自体はひとつひとつが空間的・時間的には離れていても、そこに秩序が形成されたとき、一つの存在として認識できるようになります。私たち人間が海に出現する渦に存在感を感じるように、光の線にも「物体」としての存在感を感じるのです。

情熱的な赤の光に変化
『Birth』

光の線は音と連動し、形も色も、刻一刻と変化していきます。目の前で繰り広げられる光のアートを無心で見つめていると、まるで光自体が生命をもって生きているかのように見えてきて、不思議な感覚にとらわれます。「芸術的」「美しい」という感情のほかにも、光に誘われるように自分の内面にある何かが揺さぶられます。アート空間に自分がただ存在し、ただ圧倒されている。そんな非日常の体験に、新しい気づきが生まれるかもしれません。

作品5|アートと自分の境界がなくなる体験『虚空の宇宙』

『追われるカラス、追うカラスも追われるカラス:虚空の宇宙』
『追われるカラス、追うカラスも追われるカラス:虚空の宇宙』

『虚空の宇宙』では、物理的な壁や床の境界を超越し、アート群の軌跡が描く線が空間に放たれていきます。眺めていると壁や床の存在もいつの間にか忘れ、浮遊したアートの中に自分がたたずんでいるかのような感覚に。こちらの写真は、『追われるカラス、追うカラスも追われるカラス:虚空の宇宙』という作品。光で描かれた八咫烏(やたがらす)が物理的な壁を超越して飛び、先頭のカラスを追いかけ、そのカラスがまた追われて……といったカラスの軌跡を描く線が、アートとして織りなされます。

線の軌跡が描く線は、まるでオーロラのように見えることもあります。次々と華麗に変化していく光の美しさと音の迫力が自分の周囲を取り囲み、いつのまにか自分もアートの一部かと錯覚してしまうほど。

『The Way of the Sea: 虚空の宇宙』
『The Way of the Sea: 虚空の宇宙』

それはまるで、一瞬として同じ景色ではなく、次々と変化する自然界にも似ています。その様子を早送りして見ているかのようで、おもわずため息。一点をずっと見つめるのか、ぐるりと周りを見渡しながら感じるのか。そこにあるものが何なのか、自分のなかで正解を見つけられるまで、しばしたたずんでしまいます。


 

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