食・グルメ
2023.09.27
大阪で愛され続ける老舗「Sakura」で王道の絶品お好み焼きを
大阪のご当地グルメの筆頭・お好み焼きを食べるなら、まずは老舗へ。JR大阪駅からすぐの「お好み焼 Sakura（おこのみやき さくら）」は、舌の肥えた大阪人に愛され続けて約60年。「これぞお好み焼き！」という王道の味で、「懐かしい…これが食べたかった」「感動して泣きそう」といった声も。ほかにもSNSでバズり中のメニューや、臨場感たっぷりの鉄板カウンターなど、人気の理由を余すところなくご紹介します。
名店揃いの食道街でも指折りの人気店
JR大阪駅からすぐの高架下に広がる「新梅田食道街」は、戦後に誕生したグルメ街。約100店がひしめき合い、周辺会社員御用達の安くてうまいお店が多いことで知られています。「お好み焼 Sakura」もそんな名店の一つ。「これぞお好み焼き！」という王道の味わいで、地元客・観光客問わず愛され続け、平日でも行列が絶えません。
お店の目印は真っ赤な看板と提灯。2つに分かれたお店が、細い通路をはさんであります。
1名用のカウンター4席、2名用にはカウンター6席と2名掛けテーブルが2つ、3名以上には4名掛けテーブルが5つというように、利用人数によって席が分かれていて、一人でも利用しやすいと好評です。テーブル席には鉄板カウンターが配されているので、熱々のまま味わうことができます。
家では作れない！おいしさのヒミツに迫る
一番人気は、ブタ・イカ・エビ・タコ・玉子が入った具だくさんの「お好み焼 ミックス玉子」。ふわふわっとした食感が特徴で、だしの風味もしっかり利いています。奇をてらわない、万人に愛されるスタンダードな味わいです。
キャベツはこの細かさ！口にした時、ひっかかりがなく、やさしい食感で、しっかりとした甘味が感じられます。だしは、たっぷりの昆布とカツオ節、鶏ガラからひいているそうです。
家庭ではなかなか出せない味のキーになるのは、小麦粉の割合。その時のキャベツの水分量によって生地の固さを調整することで、粉っぽくなく、とはいえトロトロ過ぎない、生地の密度が絶妙なふわふわ感になるよう仕上げられています。個々の素材の味を引き出す塩加減もポイントです。
オーダー後にその都度、1人分の生地と材料を容器に入れ、空気を含ませるように攪拌するのもおいしくなるポイント。その混ぜるスピードはまさに職人技！
生地を鉄板に敷き、約10分かけて焼いていきます。まるで満月のような、美しい形も「Sakura」の特徴です。
片面を玉子でとじ、ひっくり返して、やや甘めのオリジナルソース、マヨネーズをかけます。テーブルに運ばれた後、卓上にある青海苔とカツオ節をお好みでふりかけると完成！約2㎝と厚めで、外はカリッ、中はふわっとした食感がたまりません。
粉っぽさはゼロで、甘いキャベツとだしの風味が利いた生地が見事に一体化。バランスがよく、まとまり感があって、どこかホッとする味です。ブタ肉やイカ、エビ、タコといった海鮮のうま味や食感も、よいアクセントになっています。
SNSでバズり中！ユニークな「玉子ぶっかけ焼そば」って？
お好み焼き以外でも多彩な粉もんメニューがスタンバイ。なかでもSNSの動画で注目をあびているのが、人気ナンバー3の「玉子ぶっかけ焼そば」。焼きそばを丸ごと玉子に絡めた“カルボナーラ風焼きそば”です。
まずは手切りしたキャベツと豚肉、麺を鉄板でしっかり炒め、お好み焼きソースとウスターソースで味を付けます。
その後、なんと小鍋の中に生玉子と焼きそばをイン！小鍋を何度も返して、全体が混ざったら、鉄板で焼きます。出来上がりはお好み焼きのようですが、玉子焼きの中に玉子でコーティングされた細麺の焼きそばが入り、しっとりとまろやか、優しい味わいです。
鍋の中で混ぜ合わせる様子から名が付いた「玉子ぶっかけ焼そば」は、アイディア豊富な先代が考案。ほかにユニークな変わり種メニューも多く、お好み焼きにキャベツとネギが半量ずつ入る「チャンポンブタ玉子」1000円や、焼きそばと焼きうどんを混ぜた「バラバラ焼」1100円、ブタ・海鮮・スジ・餅・チーズなど多彩な具材が入るカリッと薄いお好み焼き「ペッタンコ」1550円など、一度は食べたいメニューが目白押しです。
人気ナンバー2の「ねぎ焼」もおすすめ。たっぷりのねぎはシャキッと、生地はトロッとやわらかい食感が魅力です。しっかり煮込まれたスジやコンニャクの食感も◎。ソース＆マヨネーズと醤油が選べますが、ここはハーフ＆ハーフでぜひ。
鉄板焼きも約20種と充実しています。イチオシは「国産鶏の柚子胡椒炒め」や「ゲソ塩焼」600円、「トン平焼」800円など。お好み焼きは焼き上がりまで約15分かかるため、先に鉄板焼きを食べながら待つのがおすすめです。
カウンターから見える調理風景はまさにエンタメ！
特等席は1・2名用のカウンター！お好み焼きの生地を高速で混ぜたり、ひっくり返したりするシーンが目の前で眺められます。写真の木崎さんは職人歴約30年の大ベテラン。まるで手のような見事なコテさばきに、思わず見惚れてしまいます。
初代の父の郷里である、京都・亀岡の先祖が眠るお墓の横に見事な桜が咲くことから名が付いたという「Sakura」。約60年前に創業し、初代が生み出した味やメニューを二代目やスタッフが継承しています。活気のある感じのよい接客も好評です。
お店は11～22時の通し営業。それにも関わらず、平日も週末も行列ができるほど人気なので、並ばずに入るなら10時40分ぐらいに行き、一巡目に入店するのがコツだそう。
JR大阪駅からすぐという便利な立地で、大阪らしさ満載の王道のお好み焼き。新梅田食道街のちょっとディープな雰囲気とともに、ぜひ味わってみてください。
■お好み焼 Sakura（おこのみやき さくら）
住所：大阪府大阪市北区角田町9-10新梅田食道街
TEL：06-6364-7521
営業時間：11～22時（21時LO）
定休日：無休
アクセス：阪急大阪梅田駅・JR大阪駅・地下鉄御堂筋線梅田駅からすぐ
Text：こばやしみもざ
Photo：中田浩資
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
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