【佐賀】「有田陶器市」に行ってきました。人気の窯元&ショップから限定グルメまで
やきものの街・佐賀県有田町の春の風物詩「有田陶器市」。通常より割引価格で器が購入できたり、生産中止になった珍しい陶磁器に出合えたりするなど、器好きが一度は参戦したいイベントの一つ。毎年全国から約100万人が訪れます。町じゅうが陶磁器と人であふれる陶器市をレポートします!
「有田陶器市」とは

毎年4月29日~5月5日に開催される「有田陶器市」は、町内の窯元や商社など約400軒が参加する大規模な陶器市。2026年の今回で122回目を迎えました。期間中は、有田駅前から上有田駅までのメインストリート約3㎞が歩行者天国(9時30分~16時30分)になります。
重要伝統的建造物群保存地区にも選ばれた古い街並みを歩きながら、買い物ができるのも魅力の一つです。
まずは公式ガイドマップをゲット。事前に公式サイトにアップされますが、期間中も街のあちこちで無料配布されていました。
有田駅そばの観光案内所「KILN ARITA (きるん ありた)」で入手して、ついでに陶器市情報をゲットするのもおすすめです。ここでは手荷物の預かりサービス(1個500円)やレンタサイクルの予約・貸出しも行っています。
行くお店はある程度絞らないと1日ではとても回り切れません。また、歩きやすい靴は基本です!
■有田陶器市 概要
住所:佐賀県西松浦郡有田町内
会場:有田駅から上有田駅周辺、アリタセラ、深川製磁チャイナ・オン・ザ・パークなど
TEL:0955-42-4111(有田商工会議所)
期間:毎年4月29日~5月5日
営業時間:概ね9〜17時
今ドキの可愛いアイテムもいっぱい
陶器市というと、古典的な柄の器やオーソドックスな器が安くなるイメージですが、可愛いお店もたくさん出店されています。なかでも若い世代に人気の5店をご紹介します。
120年続く陶磁器店の4代目のセンスが光る
トンバイ塀通りの「カネアオ」は、夫婦2人で経営している有田焼・波佐見焼のセレクトショップです。2026年の陶器市期間中は、一級品は値札から30%オフ、アウトレット品は50%オフで販売され、多くの人で賑わっていました。
ふるさと納税に出品のセレクトショップ
「まるふく(MARUFUKU)」は20~30代に人気のセレクトショップで、有田町のふるさと納税にも出品しています。陶器市ではふるさと納税品の正規品も値引きの対象に。ちょっとした黒点や着色のわずかな歪みがあるだけで、正規品の半額以下で売られているアウトレット品もありました。1㎏以上の器がたっぷり入った福袋1000〜5000円も陶器市期間中だけ限定販売。掘り出し物が見つかりそうなお店です!
Instagramの人気店が「陶器市」の期間だけ実店舗営業

「西富陶磁器(24 to 3)」は、Instagramのフォロワー数5.4万人。幅広い世代から支持されている、有田焼・波佐見焼・伊万里焼のセレクトショップです。通常はオンライン販売のみですが、「陶器市」の期間だけ実店舗にて営業。見るだけでなく、手に取って選べる特別な機会になっています。
定番商品は定価より2、3割引、中には7~9割引になっているデッドストックやサンプル品も。箸置きのラインアップも豊富で、店オリジナルの「キン肉マン箸置き」は定価販売ですが人気の商品です。
プリンセスが身につけられたイヤリング
シャープで無駄のないデザインが、感度の高い大人女子から熱い視線を集めている「器とデザイン」。2024年秋篠宮家の佳子さまが佐賀県を訪れた際、この工房のイヤリングを身に着けられて一気に注目されるように。 有田陶器市期間中は佳子さま着用モデルを含む通常商品を1割引で販売。イヤリングとピアスの金具変更も可能なので、自分へのご褒美や、大切な人へのギフトにおすすめ。
シックかつカジュアルな有田焼アクセサリー
「楠-kusunoki-」は、有田焼のオリジナルアクセサリーと、天然石のアクセサリー・雑貨を製作、販売。金具のほとんどが金属アレルギー対応のものが使われています。有田焼アクセサリーの中には、佐賀県の事業者のみ使用許可されている「5倍強度」の特殊な粘土を使用しているものも。軽量なのに割れにくい、高い耐性が特長です。
陶器市期間中は一部を除き通常価格から10%OFFのほか、50%以上割引されているお買い得な天然石アクセサリーも!
憧れのブランドも出品されている!
特設店で販売されるアウトレット品に注目
260年以上の歴史をもつ「源右衛門窯」は有田焼の三大窯の一つ。印象的なデザインと鮮やかな色使いに目を奪われます。陶器市期間中は窯元のほか、大樽店に特設店をオープン。アウトレット品を特別価格で購入できました。
レベル別に5か所の会場で開催

陶器市を訪れたなら「香蘭社」は外せません!創業は1879年。これまで数々の高級陶磁器を海外輸出し、有田焼を牽引してきた有名店です。国内外の博覧会で多くの賞を受賞していて、今も名作を生み出し続けています。
正規品を通常の10%オフで販売する「ショールーム」、わずかな色ムラやピンホールなどが付いたアウトレット品を販売する「中庭テント会場」と「南駐車場テント会場」、駐車場完備の「赤坂工場直売会場」、高級2級品を販売する「赤絵町会場」の5カ所が会場に。格調高く気品ある「香蘭社」の陶磁器をリーズナブルにゲットできるまたとないチャンスです。
かつての「赤繪町工房」人気柄をリメイクした話題の赤絵町シリーズ。通常は直営店とオンライン販売のみの取り扱いですが、有田陶器市では4月から登場した第2弾を含め、マグカップや皿、お茶碗などが通常価格ですが販売されていました。
老舗窯元の商品をリーズナブルに
一度は手に取ってみたい「深川製磁」も陶器市に参加しています。創業は明治27年(1894)。フカガワブルーとよばれる鮮やかな青色の染め付けと、透白磁が特徴です。パリ万博に出展し、最高名誉のメダーユドールを獲得した歴史も。
陶器市は、年に一度の感謝を込めて開催する深川製磁のスペシャルイベント。期間中は陶器市会場でしか買えないお得な商品が盛りだくさんです。
スタイリッシュブランドも大幅値引きに!
「ARITA PORCELAIN LAB(アリタポーセリンラボ)有田旗艦店」は現代の生活に合うようなモダンでスタイリッシュな器を提案するブランド。創業文化元年(1804年)の老舗窯元「弥左エ門窯」が、200年培ってきた技術を近代的なデザインと融合させ、きらびやかな器へと昇華させました。
陶器市期間中、アウトレットの器は値札の価格から大幅割引していました。全26種類(各5袋)もの福袋が販売されていましたが即日完売も多かったそうです。
陶器市の限定グルメをチェック!
できたて熱々の有田焼カレー
昼食は、有田らしさが楽しめる「有田焼カレー」1900円を。通常は有田駅構内(有田銘品館)の駅弁販売とネット販売のみですが、陶器市期間中だけ町なかにある「蔵春亭ギャラリー小さな展示室」が「有田テラス」の臨時店「有田テラス リバーサイド店」になります。
28種類のスパイスと佐賀県産を中心とした食材をたっぷりと使って作るカレーは、濃厚でうま味たっぷり。ご飯や水も佐賀産を使用しています。カレーは有田焼で提供され、食後に器を持って帰ることもできました(器付は+600円)。
※陶器市期間以外の実店舗営業はしていません。陶器市期間中の営業場所や時間などの情報は「有田テラス」の公式サイトで確認ください。
キッチンカーマルシェが登場
「有田陶器市」ではメイン通りなどにキッチンカーや屋台が並びますが、JR有田駅そばには「キッチンカーマルシェ」が登場。チュロス、たこ焼き、ロングトルネードポテト、かき氷、焼きそば、さつまいもスティック、唐揚げなど15店舗以上が一堂に。中にはさまざまなフェスティバルでグランプリを受賞した有名店も!
テイクアウトはもちろん、中央に40席ほどのイートインコーナーが用意されていたので、買ったその場でできたてのフードメニューを味わうことができました。
有田焼をイメージした発泡断熱カップで美味しいコーヒーを

陶器市期間中は、トンバイ塀周辺に「café de ARITA(かふぇ ど ありた)」がオープン。例年4、5店舗のPOP UPショップが集まり、有田焼をイメージした発泡断熱カップでおいしいコーヒーを提供します。テーブルやベンチも用意され、一帯がオシャレな青空カフェへ変身。ちょっとひと休みしたい時にうってつけです。
ちなみにドンバイ塀とは、耐火レンガの廃材や使い捨ての窯道具を赤土で塗り固めた塀で、やきものの町ならではの景観を生み出しています。
また「café de ARITA」では、この人気のカップの陶器製バージョン各3000円で販売していました。
有田焼のミニパフェは要チェック!
スタイリッシュな器が並ぶ「ARITA PORCELAIN LAB(ありた ぽーせりん らぼ)有田旗艦店」にはカフェが併設されています。
ここで注目なのが、数量限定販売のテイクアウト用「有田焼ミニパフェ」2530円。味は、有田金柑と濃厚チョコレート、嬉野抹茶、佐賀県産苺いちごさんの3種類。食後の器が持ち帰れるのも嬉しいポイント。個性的な色使いとアーティスティックなデザインの器は、3色全て揃えたくなるかわいさです。
■ARITA PORCELAIN LABカフェ(ありたぽーせりんらぼかふぇ)
住所:佐賀県西松浦郡有田町上幸平1-11-3
TEL:0995-29-8079
営業時間:11〜17時
定休日:火曜
朝粥は有田陶器市名物の一つ


期間中、皿山商店会が提供する「朝粥」700円は、毎日限定300杯。朝粥が入った器はその年干支の絵が入ったオリジナルで、食後に持ち帰ることができます。この朝粥を求め、まだ夜が明けない内から会場となる有田館前(有田町幸平1−1−1)に長い行列ができます。器をコレクションするために、毎年並ぶ常連客も少なくないのだとか。一度は食べてみたいですね。
ひと足延ばしてアリタセラへ

陶器市の中心エリアから少し離れますが、別会場の「アリタセラ」もおすすめです。アリタセラは22もの陶磁器専門店や飲食店が立ち並ぶショッピングモール。陶器市期間中は特別価格で器を販売する店舗があったり、抽選会などのイベントを開催したりと、楽しみがいっぱい!

アリタセラ内には上有田駅近くにある「陶山神社」の分霊の御神体、「茶わん神輿」があり、参拝ができます。また役目を終えた愛用の茶わんを持参し、茶わん型の絵馬に感謝の言葉を書き添えて奉納すると「茶わん供養奉納」をしてくれます。
敷地内には、800台収容の無料大型駐車場が完備され、陶器市期間中は「有田町生涯学習センター」「有田小学校」「佐賀県陶磁器工業協同組合」行きのシャトルバス(1回500円・全系統乗り放題)が運行。メイン会場の有田駅や上有田駅周辺の有料駐車場は確実に混むので、到着時間によっては駐車できないこともあります。「アリタセラ」に駐車して、シャトルバスで移動するという交通手段もアリです。
■アリタセラ
住所:佐賀県西松浦郡有田町赤坂丙2351-169
TEL:0955-43-2288
営業時間:10〜17時(一部店舗により異なる)
定休日:無休
オンライン陶器市、秋の陶磁器まつりにも注目!
春の「有田陶器市」行けなかった、行くことができない方へ朗報です。 毎年11月下旬には、約180店舗が参加する「秋の有田陶磁器まつり」が開催されます。買い物はもちろん、薪窯焚きの公開などさまざまなイベントが用意され、期間限定メニューを提供する飲食店も多数あります。秋の装いに色づく街をゆったりと散策してはいかがでしょうか。
また毎年、有田陶器市期間中(2026年は4月25日〜5月上旬)はオンラインでも市を開催(Web有田陶器市)。家に居ながらにして、有田の器選びが楽しめる絶好の機会です。のぞいてみてはいかがでしょうか。
有田には、陶磁器の鳥居がある陶山神社や、有田焼の歴史がわかる佐賀県立九州陶磁文化館など、みどころもたくさんあります。 陶器市に来たら、ぜひ一度訪れてみてください。
Text:井川理恵子(スタジオライズ)
Photo:八木拓也(スタジオライズ)
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