仙台光原社

「仙台光原社」で出合うこだわりの民芸品|宮城・仙台

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全国から集まったすてきな手仕事が集まる「光原社」。盛岡本店に続き、昭和43年(1968)オープンの仙台店に伺い、どっぷりと民芸の世界に浸ってきました。器や布もの、ガラスなど、どれも生活を彩ってくれるものばかり。一期一会の出合いを楽しみましょう!

Summary

”用の美”が集結する「仙台光原社」で一生モノを探す

外観

全国の民芸ファンにとって1度は訪れてみたい「光原社」。岩手県盛岡市に本店を構えており、仙台店では創業者・及川四郎氏のひ孫にあたる及川さんが店主を務めています。

「光原社」は、宮沢賢治の童話「注文の多い料理店」を発行した出版社としても知られ、社名も宮沢賢治が命名しました。戦時中は紙の統制で出版が制限されたこともあり、代わりに南部鉄器と漆器の生産を行うようになり、民藝運動の父とよばれる柳宗悦(やなぎ むねよし)氏との出会いを経て、今日のように全国の民芸品を扱うお店となったそうです。

看板と鉄行燈は、染色工芸家・芹沢銈介(せりざわけいすけ)のデザイン
看板と鉄行燈は、染色工芸家・芹沢銈介(せりざわけいすけ)氏のデザイン


店主が選りすぐった手仕事と出合える

ガラス製品
さまざまなフォルムの美しいガラスが並ぶ

蔦の絡まる外壁が印象的な2階建ての仙台店は、街なかにありながらもどこか落ち着いた雰囲気が漂います。

店内には全国から集めた、陶器や磁器などの「焼きもの」、うつわやスプーンなどの「漆」、樺細工やかごなどの「木のもの」、染めものや織りものなどの「布のもの」…など、生活に彩りを与えてくれるすてきなアイテムが所狭しと並びます。

1階は焼きものやガラス作品などうつわがメイン
1階は焼きものやガラスのカップなど器がメイン
2階は織りものや染もの、衣類など布ものがメイン
2階は織物や染め物、衣類など布ものがメイン

どれも作家さんとの信頼関係のなかで、店主の及川さんが選りすぐった逸品ばかり。

2カ月に1度のペースで企画展も行っており、ふだんは店頭に並ばない作家さんの作品もラインナップされます。(9月は手織りの椅子敷展、10月は沖縄の焼きもの、11月は滋賀の焼きものを予定、詳しくは公式Instagramへ https://www.instagram.com/kogensya.sendai/)

おすすめの”一生モノ”6点+定番人気の「くるみクッキー」も

ここからは、東北のものを中心におすすめのアイテムをご紹介します。

作:福島「山葡萄籠バック(幅27cm×高さ19cm×奥行15cm)」8万4000円
作:福島「山葡萄籠バック(幅27cm×高さ19cm×奥行15cm)」8万4000円

使い込むほどに黒く光り、艶が出る山葡萄の籠バックは、とてもしっかりした作りでずっと使える一生モノのアイテムです。皮の状態もよく、落ち着いた色合いがどんなシチュエーションにもマッチしそう。お店ではいろいろなサイズを取り揃えています。

作:海馬ガラス工房 村山耕二「もっきりグラス」各1万1000円
作:海馬ガラス工房 村山耕二「もっきりグラス」各1万1000円

仙台の奥座敷・秋保に工房を構える村山さんの「もっきりグラス」は、写真左から深い緑色をした「仙台ガラス」、透明の「白瑠璃ガラス」、涼やかなラムネ色の「月山ガラス」の3タイプ。冷酒はもちろん、冷たいお茶や甘酒にも。ほどよい厚みや重さがあり、男性にもおすすめです。

作:秋田県角館 左「キャニスターコーン」2万2000円 右「二重小物入れ」1万1000円
作:秋田県角館 左「キャニスターコーン」2万2000円 右「二重小物入れ」1万1000円

桜の木の皮で作られた伝統の角館樺細工は、今、海外でも人気の逸品。コーヒー豆などの保管にぴったりな「キャニスターコーン」2万2000円は、茶筒とは違って洋風の雰囲気が楽しめます。模様はひとつとして同じものはなく、磨き方も作品によって変えているので、自分好みのものを探してみましょう。

作:紅蓮堂 葛巻元「南部鉄瓶 うらら」0.7ml  3万9600円
作:紅蓮堂 葛巻元「南部鉄瓶 うらら」0.7ml  3万9600円

こちらは日本民藝館展で奨励賞や入選を果たすなど高い評価を受けている盛岡の葛巻元さんの「南部鉄瓶」で、すべて昔ながらの手法で作られています。現代の日常生活に鉄瓶を取り入れるためにどうあるべきか考え抜いたコロンとしたフォルムは、インテリアにも馴染みそう。

作:渋谷みね子「お椀」8250円
作:渋谷みね子「お椀」8250円

仙台の漆作家・渋谷みね子さんの漆器は、今ではめずらしい100%国産の漆で制作されています。深みのある艶が特徴で、使えば使うほどに漆の色が明るくなり、木地の木目の見え方が変わってくるそう。お椀のほかにもお盆やスプーンなども。

作:菅原智子 左「風通織センター(幅25cm×長さ40cm)」5500円 右「市松織センター(幅24cm×長さ40cm)」6050円
作:菅原智子 左「風通織センター(幅25cm×長さ40cm)」5500円 右「市松織センター(幅24cm×長さ40cm)」6050円

こちらは手織りの風合いが豊かな敷物で、花瓶敷きやテーブルランナーなど使い方も無限大! 菅原さんは宮城在住の作家さんで、岡山の倉敷にある「倉敷本染手織研究所」のご出身。民藝界では有名な研究所だそう。細かな織り目が美しさを際立たせます。

「くるみクッキー」5本入り925円
「くるみクッキー」5本入り925円

最後に光原社ファンに有名な「くるみクッキー」を紹介します。盛岡の「可否館」の喫茶に出されるほか、盛岡本館向かいの「モーリオ館」で販売しており、仙台店でも購入することができます。コーヒーや牛乳に合うしっとり濃厚な味わいで、クルミの食感がアクセント。開店と同時に売り切れてしまうこともあり、「くるみクッキー」がお目当ての場合は早めに訪れるのがおすすめです。

創業時から続く想い「理想をもって良きものを集める」

内観

全国から集められたすてきな逸品の数々。そのセレクトのこだわりを店主の及川さんに伺いました。

「民藝の世界では、伝統的だから良いとか、手仕事だから良いとか、先に理屈を持って語ることはしません。良いか悪いかを見て、そこから “何でそうなのか”を考えなければなりません。私自身、先祖代々こういうものを選びなさいと教えられることは全くありませんでした。良いものは良い、悪いものは悪い、それは自分で感じるものであって、直感ということでしょうね。盛岡本店と仙台店で同じ作家さんから作品を仕入れていることもありますが、選ぶ人によって選ぶものも違いますし、雰囲気は違ってきますね」(及川さん)

創業者・及川四郎氏の言葉にもある「理想をもって良きものを集める」。私たちもすてきな民芸品との出合いを純粋に楽しみながら、自分なりの”一生モノ”をぜひ見つけてみましょう。

■仙台光原社(せんだいこうげんしゃ)
住所:宮城県仙台市青葉区一番町1-4-10
交通:JR・地下鉄仙台駅から徒歩20分
TEL: 022-223-6674
営業時間:10~18時
定休日:毎月15日(土・日・祝日の場合は営業)

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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