サッカー初心者が国立競技場でJリーグを観戦してみた。白熱のFC町田ゼルビアvs浦和レッズの対戦をレポート
生でサッカー観戦する醍醐味は、真剣勝負の攻防を間近に見て、応援する観客との一体感が味わえること。ゴールが決まった瞬間に会場が興奮の渦に包まれる体験は、スタジアム観戦ならではのものです。でも「サッカーに詳しくなくても楽しめるの?」という一抹の不安も…。「日本代表戦はテレビでたまに見る」というにわかファン未満のサッカー初心者のライターが、「THE国立DAY」FC町田ゼルビアvs浦和レッズ(開催日:2024年8月31日(土)/会場:国立競技場)を観戦。試合前のお楽しみスタグルやイベント、観戦の興奮をお届けします。
Summary
【15時】腹が減っては観戦できぬ。まずはスタグルを堪能
決戦の舞台となる国立競技場は、3路線4駅が利用できる好アクセスのスタジアム。JR新宿駅から2駅の千駄ヶ谷駅からは徒歩5分です。キックオフは18時ですが、グルメもイベントもめいっぱい楽しもうと、15時に到着。すでに青や赤のユニフォーム姿のサッカーファンで賑わっています。
試合当日の14~18時、千駄ヶ谷駅改札口を出てすぐの東京体育館横では、10軒ほどのキッチンカーが並ぶ「ゼルビアグルメパーク」が開催され、スタジアムグルメ(通称スタグル)が販売されていました。ハンバーガーやローストチキン、ビール、チュロス、クリームソーダなど、バラエティ豊かなグルメがいっぱい。ほとんどの店が二次元バーコード決済に対応しているので、利用すると支払いがスムーズです。
購入したのは、食堂新の「鯖の黒煮とアジフライ弁当」1000円と、Dandy Kitchenの「チュロス団子」880円。味がしみしみの鯖はご飯によく合うし、長さ約30cmのチュロス団子はチョコレート入りで、1串で4つのフレーバーが味わえます。クオリティが高くて、ボリューム満点のスタグルに大満足!
【16時】グッズ購入&イベントを楽しみ、テンションアップ!
お次は観戦気分を盛り上げるグッズを探しにショップへ。試合を主催するFC町田ゼルビアのグッズが所せましと並んでいます。グッズは毎年デザインが変わるユニフォームから記念グッズ、キャラクターとのコラボ商品まで豊富で、目移りしてしまいます。せっかく応援するからにはユニフォームは欠かせない!とサイズ合わせ。
国立競技場ではノーマルなグッズショップでしたが、クラブの本拠地である町田GIONスタジアムで試合が開催される際のグッズショップは「武器・防具屋」という一風変わった名前。実は、町田GIONスタジアムは、最寄り駅から遠い自然豊かな丘の上にあり、“天空の城”とよばれています。立地の険しさを逆手にとって、RPGの世界観が作り込まれていて、サポーターは勇者となって武器(グッズ)を装備し、“来城”するんです。
実用的なうえ、回して、掲げて、応援アイテムにも使えるタオルマフラー(各1600円)を購入。写真左は、町田魂&燃える炎のタフでかっこいいデザイン、右はクラブマスコットのゼルビーがゴールドで描かれています。
左のユニフォームは「2024ユニフォームFP1st」という2024シーズンのフィールドプレイヤー用で、S~5XLの8サイズ展開。2万900円~と、お値段は張りますが、選手が着用するものと同じ仕様で、薄くて軽くて機能性は抜群。右はプレゼントキャンペーンで、当選者に配布された非売品のベースボールシャツです。ゼルビアブルーに身を包めば、連帯感が増して、テンションもアガります!
応援グッズもたくさんあります。左の「ゼルビアブルーファンタジーNEXT」2200円はゼルビアブルーの他、カラフルに点灯するペンライト。右の「2パーツメガホン」990円は叩くと気持ちのいい音が響き、声援も送れる優れモノです。
スタジアムの外周では楽しいイベントも開催。オリジナルグッズがゲットできるゼルガチャを発見して、やってみることに。「ミサンガ」500円、「アメコミ風缶バッチ2個セット」300円は、それぞれ36種類あり、どの選手のアイテムが出てくるのかワクワクしながら楽しめます。
Jリーグきってのイケメン系クラブマスコットのゼルビーに遭遇!現れる先々でファンに囲まれる人気者と、肩を組んで記念撮影&固い握手を交わして、なんだか胸キュン♪
【17時】座席からの眺めも美しいスタジアムへ、いざ入場
16時に一般入場が始まり、サポーターが続々とスタジアムに吸い込まれていきます。国立競技場といえば、隈研吾氏が設計した木材をふんだんに使ったデザインで有名。軒庇(のきびさし)の木材はスギやリュウキュウマツで、47都道府県から木材を調達し、スタジアムの方位に合わせて配置されています。
手荷物チェックを受け、スマートフォンで二次元バーコードチケットを提示し入場。ビン・缶は持ち込み禁止なので、用意された紙コップに入れ替えます。
ぽっかりと空いた天井、天然芝のフィールド、3層に分かれたすり鉢状のスタンドは圧巻。全部で6万7750席あり、今回の席は、るるぶ限定「THE国立DAY」無料招待キャンペーンの当選者と同じカテゴリー3(2層)です。当日はあいにくの雨でしたが、大屋根が張り出しているおかげで、ほとんど濡れません。フィールドではすでに試合の準備が進められ、それぞれの応援団の横断幕が広げられていました。
キックオフ前にスタジアム内を探索。トイレは2階2層スタンドだけで男女各6カ所あり、清潔で広々。入口→トイレ個室→手洗い→出口と一方通行の動線で設計され、ドア上部のグリーンの葉っぱは空き個室の目印です。着替えに便利なフィッティングボードやベビーチェア、ベビーベッド、オストメイト対応の多機能トイレも。多くのサポーターが一度に利用するハーフタイムは混み合うので、注意してくださいね。
さきほど買ったスタグルは場内に持ち込んで飲食できます。場内にも1・2・4階とフロアをまたいで30軒以上の売店があり、開場~19時に営業。ホットドッグや焼きそば、カレー、ラーメン、どら焼きなど種類豊富で、ソフトドリンクやアルコール類もたくさんありました。試合前はやはり行列になるので、余裕を持って購入を。
【18時】いよいよキックオフ。特別イベントや真剣勝負に興奮!
試合前には町田市出身のラッパー・KEN THE 390さんのライブパフォーマンスや、DJ IZOHさんのDJプレイがあり、観客は大盛り上がり。選手のウォーミングアップ中にも、ゴール裏では両チームのサポーターが応援合戦を繰り広げます。キックオフの15分ほど前には、「ZELVIA PARTY NIGHT」という青や白の照明演出の中、選手が華々しく入場。キックインセレモニーには元乃木坂46の秋元真夏さんが登場し、キュートな天使降臨に会場が湧きました。
観客を盛り上げる演出に、自然とテンションアップ。ゴール裏は熱狂的なサポーターが集まるエリアで、北サイドはFC町田ゼルビアの青一色、南サイドは浦和レッズの赤一色に染まっています。巨大な応援旗を振り、大声量で応援歌(チャント)を歌い、一斉にジャンプするサポーターの熱い応援に圧倒されっぱなしでした。
8月31日の試合開始前時点で首位を走るFC町田ゼルビアと、監督が交代し暫定監督で挑む浦和レッズというヒートアップ必至のカード。一進一退の攻防で推移しつつ、前半37分、浦和レッズがフリーキックから先制点に結び付けます。
メンバー交代したFC町田ゼルビアは、後半4分、オ セフン選手のゴールで同点に持ち込み、その後はFC町田ゼルビアのペース。ところが、後半42分、猛攻を耐え抜いた浦和レッズがスローインからゴール前にクロスを上げてヘディングシュートで劇的に勝ち越します。さらにドリブル突破した浦和レッズの松尾佑介選手が3点目のゴールを決め、勝利を手繰り寄せたかと思いきや、ゴール直前にファール判定があり、幻のゴールに。
ドラマはまだ終わらず、アディショナルタイムの後半53分、最後のワンプレーでFC町田ゼルビアのエリキ選手が同点ゴールを決めて、2-2の引き分けで試合終了となりました。
【20時】白熱の試合が終了。興奮冷めやらぬまま、帰路へ
引き分けに終わった試合でしたが、ドラマチックな展開に、帰路に着くサポーターたちも興奮冷めやらぬ様子。当日の来場者数は、FC町田ゼルビアのホームゲーム最多を更新する4万8887人だったそう。大勢の観客が一斉に駅に向かうため、混雑必至と覚悟していましたが、国立競技場駅・千駄ヶ谷駅・信濃町駅・外苑前駅という4駅に分散されるので、人の流れは意外なほどにスムーズでした。
✓初めての「THE 国立 DAY」観戦記はこちら!
今回観戦したのは、るるぶ限定「THE 国立 DAY」無料招待キャンペーン対象のFC町田ゼルビアvs浦和レッズですが、人生初となるサッカー観戦は2024年7月13日(土)のFC東京vsアルビレックス新潟の試合でした。FC東京・松木玖生選手のラストマッチになったメモリアルな試合のレポートや観戦時の服装・持ち物リスト、国立競技場周辺のおすすめスポットも紹介しているので、ぜひチェックしてみて。
ⒸJ.LEAGUE ©FCMZ
Photo:浦田真行
Text:伊藤あゆ
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