【日光・中禅寺湖】イタリアの避暑地に来た気分!湖畔のイタリア大使館別荘で大人時間を
中禅寺湖畔にある「イタリア大使館別荘記念公園」は、中禅寺湖が北イタリアのコモ湖を思わせることから、この地に建てられたと言われています。ゆっくりと湖畔の景色を眺めながら、当時の大使たちが過ごした優雅な時間を体感できます。
「イタリア大使館別荘記念公園」って?
昭和3年(1928)にイタリア大使やその家族が避暑に訪れるために建てられ、平成9年(1997)まで使われていた建物を復元し、「イタリア大使館別荘記念公園」として公開をしています。館内では、家具や食器など実際に使われていたものを見ることができます。
この建物で特徴的なのが、杉の風合いを活かした独特な外観。外壁と内壁の両方に地元の木材・日光の杉が多く使用されています。屋根のこけら板や壁材、寄せ棟屋根や軒も杉皮で覆われています。周囲の自然に溶け込んでいる外観は、とても特徴的で目を引きますね。
中禅寺湖の静かな波音を聞きながらゆったり
建物の中に入ると、すぐに目の前に中禅寺湖が広がります。1階にある3つの部屋を結ぶベランダから見る中禅寺湖は一枚の絵のようです。
ベランダのイスに座って湖を眺めていると、桟橋で写真撮影をする人、湖を通るヨット、木に止まる鳥など、どんどん景色が変わっていくので見飽きません。
館内の一角にある「Caffe Como」では、コーヒー、ジュースやクッキー、おみやげの販売もしているので湖畔を眺めながらちょっとした休憩もできます。
日本の伝統的な技法を取り入れたモダンな内装
広々とした1階の居間には、大使が使用していた調度品、ダイニングテーブルや食器類、暖炉など当時の面影を色濃く残し、優雅なバカンスを楽しんでいたことが手に取るように伝わってきます。
居間で特徴的なのは天井です。主に茶室で使われる「網代張り天井」というもので、スギやヒノキなどの皮をむいたものを矢羽根、石畳、市松編みなど多様な方法で編んで、表情をつけています。
建設当時からある館内に多くある椅子にもひとつひとつ工夫があります。例えば女性が座る椅子は、座る面が短く造られているため、ドレスのラインが裾に向かってフレアが美しく広がるようになっています。また、湖畔を臨む椅子は座る面が長く、背をゆったり預けられて、くつろげるような工夫がされています。
教えてくださったのはスタッフの髙畑さん。館内には、ほかにも様々な工夫がされているのでぜひ見つけてみてくださいね。
併せて訪れたい!「国際避暑地歴史館」
明治23年(1890)に国鉄の日光線が開通になったことがきっかけで、日本在住の外国人たちの間で日光別荘ブームが起こりました。「夏には外務省が日光へ移る」といわれたほどです。買い物などのため対岸から行き来するヨットは夏の風物詩だったそうです。
そんな中禅寺湖畔のリゾートの原点を紹介する「国際避暑地歴史館」も、「イタリア大使館別荘記念公園」本邸からすぐ裏手にあるので忘れずに立ち寄ってみてくださいね。
優雅にくつろげる「イタリア大使館別荘記念公園」、ぜひ同じく中禅寺湖にある「英国大使館別荘記念公園」とセットで訪れてみてください。
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