#いつか行きたい 奈良の山里の“ちょっと不便なホテル”で都会では味わえない贅沢な時間を
あらゆる情報が秒速で手に入る現代、便利すぎることに逆に疲れが溜まってきませんか?山添村は、奈良県の北東端に位置する人口4000人にも満たない小さな村。そこにほわりと明かりを灯すような温かくてかわいい宿『ume,yamazoe』が2020年3月にオープンしました。現在の状況が終息したら、行ってみたい素敵な宿をご紹介します。
1日3組限定 静かな滞在と食を通じて自然との調和を感じる宿
『ume,yamazoe』は、奈良県の北東、山添村の山のふもとにある静かな宿。かつて村が波多野村と呼ばれていた頃の村長「北井さん」の住まいだった古民家に丁寧に手を入れて、ホテルにリノベーションされています。
築年数、100年はゆうに超える家にあった、見たことないぐらいの太い大黒柱も、美しい欄間も、そしてシンボリックな梅の木もすべてそのまま大事に残してあります。
3つの独立した部屋とは別に、大きなダイニングルームと多目的に利用できる共用スペースがあり、とっても贅沢な空間が広がります。
「いぶき」「めぶき」「つむぎ」3つの部屋をご紹介
『ume,yamazoe』は1日3組限定の宿。お部屋も3つしかありません。その中で一番小さな部屋が「いぶき」。水の流れは目に見えないのに、何年も、何十年も、ずっと澄みきっている“不思議な池”が窓から見える部屋です。一人で、雑念を捨てて自分に向き合ったり、大切な人と価値観を確かめあったり、静かなひとときを過ごせそう。
ROOM-2「めぶき」のコンセプトは“目覚め”。「山々からゆっくりと顔をだす朝日をみながら目覚めてほしいと願い、作ったお部屋」だそう。
暗闇に包まれた夜の空がだんだん明けて、差し込む光、静寂の中聞こえてくる鳥たちの声。
原始的な朝の始まりをカラダで感じることで、ココロまでリセットできそう。
何もないことの贅沢さを、ただ居るだけで感じさせてくれる「つむぎ」の部屋。目の前に広がる自然の呼吸をいっぱいに吸い込んで、何をする?何をしない?を考えていると、いいアイデアが浮かんできそう。最大10名まで宿泊可能です。
土地の恵みをいただく、やさしい食事
『ume,yamazoe』のある山添村は、魚や豆腐などの移動販売がいまなお続き、モノとともにお互いを思いやる心遣いや暮らしの楽しみが運ばれてくるような、人のやさしさと自然の豊かさに包まれる場所。
周辺にはコンビニ、スーパーなどもない静かな空間で、その土地で収穫された野菜を中心としたからだに優しい食事で食卓を囲みます。同じ日に、同じ場所に集った人たちと、ともに食べる。『ume,yamazoe』という場所で、偶然に出会った人たちと食卓を囲む時間の中で、素敵な縁も生まれそう。
心を静かに。そうは思っていても、環境によっては難しいこともあります。
雑念を払いたくなったとき、こんな密やかな宿が日本にあることを覚えておくといいですね。
■ume,yamazoe
住所:奈良県山辺郡山添村片平452
時間:チェックイン15~19時/チェックアウト11時
電話番号:0743-89-1875
交通: 奈良交通「北野」バス停、三重交通「国道山添」バス停、近畿日本鉄道「名張」駅から送迎あり
料金:1万7500円~
Text : 小西尋子
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更、消費税率変更に伴う金額の改定などが発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
まだある関連記事はこちら!
●奈良のお宿はおこもりゲストハウスへ。ふかふか極厚布団でゆるゆると
●奈良県の日帰り温泉~源泉かけ流し、露天風呂、食事、何で選ぶ?~
●太古の森に抱かれた天空の聖地、奈良・十津川村「玉置神社」へ