
フランスの海外渡航情報! PCR検査は? ビザは必要? パリ旅行の際に知っておきたいことまとめ(2023年3月10日更新)
コロナ禍の渡航には、事前に用意しておくことやものがたくさん。感染状況による変更もあるので、最新情報を確認してから出かけましょう!
Summary
日本出国前に準備しておくこと
日本出国前のPCR検査は不要です。
●ワクチン3回接種証明書
フランス入国時には必要ありませんが、日本帰国時に必要なため、ワクチンを3回接種している人は日本出国前に接種証明を用意しておきましょう。マイナンバーカードとパスポートを持っていれば、「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」で海外用の電子証明書を発行することができます。紙の場合はマイナンバーカードやアプリが使えない人でも発行できますが、各市町村(住んでいる自治体)に郵送で申請することが必要です。証明書が届くまでに2週間ほどかかるため、日本出国前に早めに準備しましょう。
●Visit Japan Webサービスの情報登録 【任意】
日本入国・帰国手続きに必要な「検疫」「入国審査」「税関申告」をWeb上で行うことができるサービス。日本出国前にメールアドレスでアカウントを作成し、同伴する家族などの利用者情報や、入国・帰国のスケジュールを登録しておくとスムーズ。帰国時のファストトラックの登録には、「ワクチン接種証明書」が必要なので、アプリをダウンロードして取得しましょう。
フランス入国に必要なもの
2023年3月10日現在、日本国籍ならワクチン接種の有無に関わらず、フランス入国時にワクチン接種証明やPCR検査の陰性証明書を提出する必要はなく、入国後のPCR検査や待期期間もありません。
●パスポート
残存有効期間は入国日基準で6ヵ月以上必要。
●海外旅行保険加入 【推奨】
海外で新型コロナウイルスに罹患した場合、原則的に医療費や追加滞在日の宿泊費は自己負担になります。新型コロナウイルスの罹患を保険の補償対象としている海外旅行保険に入っておくと安心。クレジットカードによっては海外旅行保険が付帯するものもあるが、渡航の決済を該当のカードでするなどの条件がついていることもあるので注意。また、帰国後に医療費を請求するために、現地での病院で診断書や領収書をもらうこと。
日本帰国時に必要なもの
●パスポート
●ワクチン3回接種証明書または陰性証明書
有効なワクチン接種3回証明書をもっていない場合、フランス出国前72時間以内に受けたPCR検査の陰性証明書の提出が必要(書式は日本の厚生労働省推奨のもの)。結果の受け取りには24~48時間かかるので、帰国2日前には検査を受けましょう。有効なワクチン3回接種証明書を持っていない18歳未満の子どもは、有効な接種証明書を持つ同居する親等の監護者が同伴して行動管理を行っている場合は、特例的に陰性証明書が免除されます。看護者が陰性証明書のみを持つ場合、未就学児なら陰性証明書が免除されます。
●Visit Japan Webの手続き
日本入国に必要な検疫、入国審査、税関申告をWeb上で済ませられる「Visit Japan Web」内で、必要項目を登録しましょう。日本への入国予定日から2週間以内の登録が望ましいです。事前に入国・帰国のスケジュール登録を行い、それに紐づく検疫(ファストトラック)手続きを、搭乗便が日本へ到着する予定日時の6時間前までに済ませます。検疫にはワクチン3回接種証明書または出国前72時間以内の陰性証明書を登録します。登録内容の審査が完了すると、画面が青に変わります。日本到着後、検疫職員にこの青い画面を見せるだけでスムーズに入国できます。
◎Visit Japan Web(デジタル庁)
https://vjw-lp.digital.go.jp/
◎検疫手続事前登録(ファストトラック)について(厚生労働省)
https://www.hco.mhlw.go.jp/
●税関申告の登録(Visit Japan Webから) 【推奨】
空港内の税関検査場にある電子申告端末を操作するときに必要。Visit Japan Webの「日本入国・帰国の手続き画面」の「携帯品・別送品申告」をタップして手続きを済ませると、「携帯品・別送品申告書」の情報を含んだ二次元コードが発行されます。二次元コードを未発行の場合は申告書を書いて税関カウンターへ進みましょう。
入国の流れ
・フランス到着
日本からの直行便はシャルル・ド・ゴール空港に到着。飛行機を降りたら「Arrival/Arrivée」の表示に従い、入国審査へと進みます。
・入国審査
自動ゲートまたはEU諸国外旅行者用の「Tous les Passports(All Passports)」と書かれたカウンターに並びます。カウンターでは順番が来たらパスポートを審査官に提示。旅行の目的や滞在日数、滞在先など、英語で簡単な質問をされる場合もあります。パスポートに入国のスタンプが押され、入国審査終了(スタンプは押されない場合もある)。なお、シェンゲン協定加盟国を経由した場合は、フランスでの入国審査は行われません。
・荷物の受け取り
入国審査後、自分が乗ってきた飛行機の便名が表示されたターンテーブルで日本出国時に預けた荷物を受け取ります。万が一、荷物が出てこなかったり、破損していた場合は、ロスト・バゲージのオフィス(遺失物相談所Lost Baggege)でクレーム・タグ(荷物引換証Claim Tag。搭乗券の裏に貼られていることが多い)を提示して探してもらいましょう。
・税関
免税範囲内なら、申告なし「Rien à déclarer(」緑のランプ)のゲートを通過して外へ出ましょう。免税範囲を超える場合は、機内で配布される税関申告書Déclaration en Douane に必要事項を記入し、申告あり「Objets à déclarer」(赤のランプ)のゲートへ行き、所定の金額を支払います。
・到着ロビー
観光案内所や両替所、カフェなどがあります。
・フランス入国時の制限
<主な免税範囲>
◎酒類:ワイン4L、ビール16L、22度を超えるアルコール飲料1Lまたは22度以下なら2L ※17歳以上
◎タバコ類:紙たばこ200本、または葉巻50本または細葉巻100本または刻みたばこ250g ※17歳以上
◎その他の物品:€430相当まで(空路で入国した場合。15歳未満は€150)
◎通貨:€1万以上の現金またはそれに相当する外貨、小切手などの持込み・持ち出し共に要申告
<主な持ち込み禁止、制限品>
◎偽造品
◎薬物(医薬品は条件により持ち込み可)
◎ワシントン条約で保護されている動植物
※特定の肉、魚介などの食品にも制限があり、検疫が必要です。また少量であっても税関職員の判断で持込めないことがあります。
<シェンゲン協定とは>
ヨーロッパの一部の国家間で締結する検問廃止協定のこと。シェンゲン協定実施国間の移動は、国境の通行が自由化されています。これにより日本など協定実施国以外から入国する場合は、最初に到着した協定実施国の空港でのみ入国手続きを行います。出国の際は最後に出国する協定実施国で出国手続きをします。
シェンゲン協定実施国
イタリア、フランス、ノルウェー、ギリシア、ルクセンブルク、スウェーデン、ドイツ、オランダ、フィンランド、オーストリア、ポルトガル、スロヴァキア、ベルギー、チェコ、マルタ、ポーランド、スロベニア、リトアニア、ハンガリー、ラトビア、スイス、エストニア、デンマーク、スペイン、アイスランド、リヒテンシュタイン、クロアチア
※2023年1月時点
<事前渡航認証システムETIASとは?>2023年11月から開始予定
これまで90日以内の短期滞在であればビザ不要で入国できましたが、2023年11月以降、フランスを含む、シェンゲン協定加盟国に渡航する際、欧州渡航認証システム「ETIAS(エティアス」の申請が必要となる予定。一度の渡航につき最長90日以内の滞在が認められます。
対象国:日本を含む約60カ国
対象年齢:18歳以上
申請費用:€7(予定)
申請方法:オンライン(https://etias-web.com/)
出国の流れ
・免税手続き
付加価値税の払い戻しを行う場合は、チェックイン前の免税手続きカウンター「Détaxe」へ行き、電子認証システム「パブロ(Pablo)」で手続きをします。免税手続きがない人はそのまま搭乗手続きを。
・搭乗手続き
利用する航空会社のチェックイン・カウンターで、パスポートと航空券(eチケットの控え)を提示し、搭乗手続きを行います。スーツケースなどの荷物は預けて荷物引換証(クレーム・タグ)と搭乗券を受け取り、搭乗ゲートへ向かいましょう。
・出国審査
自動ゲートを導入しています。パスポートの顔写真ページを機械で読み取り、「Please proceed」の画面が表示されたら先に進みます。
・手荷物審査
搭乗券に印刷されたバーコードを機械に読み取り、列に並んで手荷物のX線検査とボディチェックを行います。日本出国時と同様、液体物や危険物の持ち込み制限があるので注意しましょう。
・搭乗ゲートへ
搭乗券に描かれた番号のゲートへ。出発フロアは広いので、自分が乗るゲートの位置を確認し、搭乗予定時刻に余裕をもってゲートへ向かいましょう。
免税手続きについて
付加価値税(TVA)
フランスでは商品の購入などの際、20%(食品・書籍は5.5%)の付加価値税が課されます。一定の条件を満たす旅行者は、購入金額の最大16.67%が払い戻されます。
払い戻しの条件
EU圏以外の居住者で、16歳以上。TAX FREE加盟店で、3日以内に同一店舗で€100.01以上の買い物をした場合。条件は店によって異なるので都度確認。帰国便がEU加盟国のヨーロッパ経由であれば、最後に立ち寄るEU加盟国で手続きします。免税手続きの期限は購入月から3カ月以内。
払い戻し手順
●お店で
TAX FREEの加盟店で購入後パスポートを提示して、免税手続きを申し出ます(デパートの場合は購入初日から連続した3日目までに申請)。必要書類に必要事項を記入し、免税書類と免税用封筒を受け取ります。電子認証システムのPablo(パブロ)マークがあれば、バーコード付きの免税書類をもらいます。この時、払い戻し方法を現金(ユーロ)かクレジットカードなどから選びます。
●空港で
免税手続きカウンター「Détaxe」近くに設置されたパブロの自動端末機に免税書類のバーコードを読み取らせ、免税認証を完了させます。クレジットカードへの払い戻しの場合は、書類を免税用封筒に入れて近くにある専用のBOXに投函(投函後2~3カ月でカード口座に振り込まれる)。現金(ユーロ)の場合は空港内の払い戻しカウンター「Cash Paris」へ。手数料€4程度が引かれて払い戻されます。税関窓口で手続きを行う場合、免税書類、パスポートなどを提示(商品の提示を求められる場合も)して、免税印を受けます。
日本帰国時の注意
海外旅行者の免税範囲が設けられており、「Visit Japan Web」による電子申告が推奨されています。これを利用しない場合は、紙の申告書を提出しましょう。
<主な免税範囲>
◎酒類:3本 1本760㎖のもの。20歳未満の免税はなし。
◎たばこ類:紙巻たばこ200本、または葉巻たばこ50本。加熱式たばこの場合、「アイコス」のみ、または「グロー」のみの場合は200本、「プルームテック」は50個まで。2種類以上の場合は総量が250gを超えないこと。20歳未満の免税はなし。
◎香水:2オンス 1オンスは約28㎖。オーデコロン、オードトワレは含まない。
◎その他:1品目ごとの海外市価の合計額が1万円以下のもの全量(海外市価の合計額20万円までが免税)。
<輸入禁止>
◎麻薬、大麻、覚醒剤、鉄砲弾、爆発物や火薬、通貨や有価証券の偽造・変造・模造品、わいせつ物、偽ブランド品など。土、土付きの植物、一部の果実も。
<輸入規制>
◎ワシントン条約に該当する物品。対象物を原料とした漢方薬、毛皮・敷物などの加工品も同様。ワニ、ヘビなどの皮革製品、象牙、剥製、ラン、サボテンなどは特に注意。
<動植物>
◎果実、切花、野菜、ソーセージといった肉類などは要検疫。乳製品も制限あり。
<医薬品・化粧品など>
◎個人が自ら使用するものでも数量制限あり。医薬部外品や化粧品は標準サイズで1品目24個以内。化粧品も1品目24個以内。