京都・大原三千院の隠れた名店!秘密は野菜ソムリエの京野菜ビュッフェ
京都駅から1時間ほどの行楽地、大原野。航空写真で見れば、ほぼ山の中、訪れてみても牧歌的な風景ばかりに見えますが、じつは、一日居ても飽きない見所いっぱいの場所。今回は、都会暮らしでは考えられないような田んぼ道の先にある、人気の京野菜レストラン『来隣(きりん)』の野菜ビュッフェランチをご紹介します。
里山さんぽも楽しい、隠れ家レストランへの道
JR京都駅から地下鉄烏丸線に乗って、北の終点「国際会館」駅へ。そこからバスに揺られること約20分、山に囲まれた街、大原に到着します。
バス停の向かい側には、苔の庭園、桜と紅葉、わらべ地蔵で有名な「大原三千院」があります。目指す『来隣(きりん)』は、バス停奥の階段を降りて川べりへ。
田んぼのあぜ道を舗装しただけのような小径ですが、東京の明治の森・高尾国定公園と大阪の明治の森・箕面国定公園を結ぶ自然歩道「東海自然歩道」の一部。
この道は、「大原三千院」から「寂光院」へと続く道でもあります。
「寂光院」といえば、平家物語の書き出し“祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり”の諸行無常の鐘がある場所。
どこに行っても歴史の足跡を色濃く感じられるのが、千年の都の奥深さですね。
バス停から里山の道を川の流れに沿って歩くこと2分ほどでお店にたどり着きます。
奥行きのある屋根の下には、開放的なテラス席も。
扉を開けると、真っ白な壁に描かれたキリンがお出迎え。もともと京都の繁華街で“来恩(らいおん)”というお店をしていた野菜ソムリエの中山寿士さんと八木敦さんが「隣の町まで来てくださいね」と、『来隣(きりん)』と名付けたそう。
大きなテーブルに大皿に乗った野菜がスタンバイしています!開店は11時30分からですが、平日にもかかわらず開店を待つお客さんの姿もちらほら。
選べる楽しさ!「里の恵み おにぎりランチ」
大原野菜のおばんざい・サラダバイキング付きのランチは2種類。定番はおにぎりランチ、もう一つは日替わりです。
おにぎりランチは、木の箱に入った見本のおにぎりを席まで運んでくれるので、その中から5つをチョイス。
今日のおにぎりが書かれたメモ紙にまるをしていきます。
大原の湧き水で育った力強い米を地下水で炊き上げた、まさに里の恵みがつまったおにぎり。
大原の野菜を存分に食べてデトックス!野菜ソムリエの京野菜ビュッフェ
注文したら野菜ビュッフェへ。大皿に並ぶ野菜料理の数々は、肉ごぼう、大根の焚いたん、ポテトサラダ、柚子大根、大根のフライに菜の花のオイル焼きと旬の野菜を使った料理が盛りだくさん。
たとえば、大根のメニューだけでも、焚き物があれば漬物もあり、揚げ物まである面白さ。
「ひとくちに大根といっても、大根の種類や調理法によって味の楽しみ方がこんなにもあることを知ってほしい」と八木さん。野菜ソムリエがつくりだす野菜ビュッフェはひと味違います。
まずは1皿目。滋味溢れる一食は、食べる腸活です。
今回のビュッフェで一番驚いたのが大根のフライ。京野菜の聖護院大根を生のまま揚げているのですが、まるで洋梨のような甘さ。少し早めにあげて余熱で火を通すというコツをつかめば、家でも簡単にできるそう。
ビュッフェ台に戻って、サラダを取りに。大原の山水で育った野菜は、隅々までピンとみずみずしく、見た目にも清々しいほどの生命力。
ドレッシングも3種類、左から玉ねぎと人参、セロリと林檎、納豆ごまドレッシング。すべての味を制覇しているうちに、栄養がカラダの中に満ちていくよう…。普段、炭水化物ばかりで食事が偏りがちな人にはかなりオススメです。
料理好きの方なら近くの「里の駅 大原」で産直野菜を売っているので、先に寄ってから『来隣』のビュッフェを食べると、より楽しめると思いますよ!
もうひとつのランチはTodays Special。日替わりで、この日はタコライスでした。常連さんは日替わりを注文する率が高いですね。
プラス300円で注文できる珈琲は、同じ京都市左京区でスペシャリティ豆を焙煎している『河太郎珈琲店』の『来隣』オリジナルブレンド。最後まで大満足のランチでした。
ちなみにビュッフェで使われていた3種類のドレッシングはお店で購入可能です。
日曜日ならば、朝から里の駅大原の大原ふれあい朝市、国道沿いの大原わいわい朝市をハシゴしてから『来隣』でランチ。その後に寂光院、大原三千院と散策するのがゴールデンコースですよ。
Photo:瀬田川勝弘
text:小西尋子
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