【北スペイン特集②】雄大な自然に世界遺産!“カンタブリア州”おすすめ観光スポットまとめ
「グリーン・スペイン」と呼ばれる緑豊かなイベリア半島の北部から、今回はカンタブリア州をご紹介します。カンタブリア州は、カンタブリア山系とカンタブリア海の間に位置し、変化に富んだ自然の景色が魅力的。冬は暖かく夏は涼しいことから、古くより貴族の保養地として栄えた場所でもあります。自然の美しさ、宮殿に世界遺産まで見られるエリアです。
Summary
王室もお気に入りの気品にあふれた街/サンタンデール
マグダレナ宮殿
サンタンデールは、州の人口の約半分が集中するカンタブリアの州都。ビスケー湾の海上交通の拠点として栄えるほか、多くの別荘が並ぶ静養地としても知られています。
マグダレナ宮殿は、大西洋のビスケー湾とサンタンデール湾を隔てるマグダレナ半島に、アルフォンソ13世とその妃ビクトリア・エウヘニアの夏の離宮として造られました(1913年完成)。緩やかな坂を上がり、壮麗な建物が見えてくる瞬間は、思わずドキドキしてしまいます。
ボティンセンター
サンタンデール銀行を創設したボティン家のコレクションを展示する美術館やコンサートホールが入る文化施設。近代的な建物は関西国際空港を手がけたレンゾ・ピアノによるものです。海が見えるレストランやショップを楽しむことができます。
■サンタンデールへのアクセス
ビルバオからバスで1時間30分。マドリード、バルセロナからサンタンデール空港まで空路あり
巨匠ガウディの貴重な作品は必見!/コミージャス
エル・カプリチョ・デ・ガウディ
コミージャスは、カンタブリア海に面した小さな町。スペイン王室が19世紀後半から夏の静養地として訪れていたことから、その当時に使用されていた建造物が今も残っています。ここにしかない建物を散策しましょう。
その代表的な建物であるエル・カプリチョ・デ・ガウディは、カタルーニャ地方以外で見られるガウディ建築のひとつです。1883~1885年に造られた初期の作品で、元々はフィリピン貿易で財を成した富豪のために建てた別荘。細部にわたる装飾までじっくり見入ってしまいそう。
ソブレジャーノ宮殿
初代コミージャス侯爵アントニオ・ロペスの元邸宅で、1881・1882年にはスペイン王室を夏のご静養に招いたとされています。ネオゴシック様式の建造物は中に入ることもできます。
■コミージャスへのアクセス
サンタンデールから車で45分
保存状態のいい歴史的芸術地区/サンティジャーナ・デル・マル
この町の起源は9世紀にできた集落。サンタ・フリアナ参事会教会を中心に、多様な建築様式が混在しながらも調和のとれた町並みを見ていると、まるで中世にタイムスリップしたような気持ちになります。
アルタミラ洞窟
世界史の教科書で有名なアルタミラ洞窟は、サンティジャーナ・デル・マル近郊で発見された、先史時代の壁画の残る洞窟です。1985年に世界遺産に単独登録されています。現在、現物は抽選にて限定公開。レプリカ版は同地のアルタミラ博物館にて見られます。
■サンティジャーナ・デル・マルへのアクセス
サンタンデールから車で40分。隣州のビルバオから車で1時間30分
古代ローマの港が残る素朴な漁村/カストロ・ウルディアレス
カンタブリア海に面した州最東の町で、ローマ人が入植時に築いた港が起源です。先史時代の動物壁画が残るラ・ペーニャ・デル・クコ洞窟など、周辺の洞窟では壁画も発見されています。
■カストロ・ウルディアレスへのアクセス
サンタンデールから車で1時間。隣州のビルバオから車で30分
イチオシ美食:カンタブリアでいただく絶品アンチョビ
カンタブリア海はカタクチイワシの漁獲量が豊富で、アンチョビが州の特産品。漁師町のサントーニャではアンチョビのお祭りが開催されるほどなんだとか。世界に認められた味をぜひ現地で味わってみてくださいね。
情報提供:スペイン政府観光局
●掲載の内容は2019年11月時点の情報に基づきます。