日本でここだけ!世界的建築の模型がずらり「建築倉庫ミュージアム」が今おもしろい!

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日本で唯一、建築模型に特化した展示施設「建築倉庫ミュージアム(けんちくそうこみゅーじあむ)」をご存知ですか?建築やアートに関する企画展を開催したり、世界で活躍する建築家の建築模型を保管・展示する「模型保管庫」を構えたりなど、あまり馴染みのない人でも建築文化の面白さに出会える場として今注目を浴びるスポットです。今回はこちらで開催中の、日本の伝統的なクラシックホテルに関する企画展、そして演出家・アーティスト 高山明氏(Port B)の企画による展覧会(どちらも2020年8月23日まで)、さらに「模型保管庫」の様子まで、たっぷりご紹介します!

Summary

国内で唯一「建築模型」に特化した新たな形のミュージアム

東京モノレール・天王洲アイル駅から徒歩5分、国内で唯一建築模型に特化した「建築倉庫ミュージアム」。

建物を設計する際に作られる「建築模型」の展示・保存を目的として、2016年にオープンした施設です。

運営するのは、1950年創業、今年70周年を迎える寺田倉庫。ITと倉庫事業をかけあわせた次世代のトランクルーム事業を展開したり、倉庫スペースをリノベーションし、アートギャラリーに生まれ変わらせるなど、新たな芸術文化を発信するまちづくり企業として、注目を集めています。

施設は建築模型の「模型保管庫」と2つの展示室からなり、展示室では定期的にそれぞれ異なる企画展も開催し、建築文化を発信しています。

今回は、開催中の2つの企画展『クラシックホテル展—開かれ進化する伝統とその先—』、『高山明/Port B「模型都市東京」』(どちらも2020年8月23日まで)の模様と「模型保管庫」の様子を、少しだけお見せしちゃいます!

伝統ある日本のクラシックホテルの歴史を紐解く

まずは展示室Aの『クラシックホテル展—開かれ進化する伝統とその先—』をご紹介します。

日本では近年訪日外国人旅行者が増え、オリンピックに向けて新しいホテルの建設ラッシュが続いていましたが、明治時代から今なお100年以上営業が続けられている「クラシックホテル」の存在も見逃せません。

こちらの展示では「日光金谷ホテル」「富士屋ホテル」など、日本を代表する12のクラシックホテルがどのように生まれて今日まで生き抜いてきたのかを展示品とともに紐解いています。

日本の歴史年表とともに、それぞれのホテルの歴史を振り返ります。

「こんな時代から外国人が日本に観光に来ていたんだ……!」など、新たな発見がいっぱい。歴史好きの人も楽しめるはずです。

奥へ進むと、赤を基調にしたきらびやかな展示が。各ホテルをキーワードで説明したタペストリー、今回の展示のために特別に撮り下ろした写真のほか、家具や図面、支配人のインタビュー映像まで、盛りだくさんの内容です。

展示されている椅子には実際に座ることもできます!明治時代の文明開化を思わせるような家具に、これまでの歴史が感じられます。

各ホテルに残る、設立時の貴重な図面も展示されています。

国策として外国人観光客のために作られたホテル、老朽化に伴い、取り壊さずにあえてコストのかかる大改修を経て存在するホテルなど……。

100年以上も前に建てられたホテルが、それぞれ形は違えど時代を超えて今なお現役で営業していることに改めて感動すること間違いなしです!実際に泊まって、その歴史を感じたくなるはず。

こちらの企画展では、チーフキュレーター・古後さんによるクラシックホテル展ガイドツアーが毎週木曜日の午後に実施されるとのこと。展示物に関する詳しいお話が聞けちゃいますよ!日時指定券で入館すれば、誰でも参加可能です。

東京は模型都市!?注目の演出家・アーティスト 高山明氏の企画による展覧会

続いては、展示室Bの『高山明/Port B「模型都市東京」』へ。

こちらは今年文化庁の芸術選奨文部科学大臣新人賞も受賞した、注目の演出家・アーティストである高山明氏の企画による展覧会です。

高山さんは東京という都市を、コンビニやネットカフェなど同じ規格の空間に溢れた模型都市として捉え、その空間を東京に暮らす私たちがうまく使いこなすことによって個性が現れている都市だと考えたのだそう。

こちらの展示では12個のトランクルームが設置され、各トランクルームを実際に利用者に貸出して、日々生成変化していく様子を展示しています。

このように同じ空間でも使い手によってさまざまな個性が出てきます。右にあるヘッドフォンでは、それぞれの利用者のインタビュー音声が聞けるようになっています。

2つの展覧会は、約半年ごとに新しい企画テーマで入れ替わります。何度来ても新たな発見があり、建築文化の面白さ、奥深さを体感することができます。

建築家の思いが詰まった精巧な建築模型に感動!

最後は、展示室の向かいの建物にある「模型保管庫」へ。

建築模型とは、建築家がコンペなどでプレゼンテーションをしたり、設計過程で検証したりするために作る模型のこと。

海外では、建築模型は建築を作る大事なプロセスとして芸術作品のように高く評価し保管されているそうですが、日本ではその価値が気付かれずに保存されず、捨ててしまうこともあるのだそう。

日本でも価値を高めていくべく、広く一般に公開する「ミュージアム」と模型専門の「保存」機能を持つ倉庫にて、600点以上もの模型を展示・保管しています。

ずらりと並ぶ建築模型。日本には世界でも評価される著名な建築家が数多くいますが、そんな建築家の模型や有名な建築物の模型なども展示されています。数々の有名建築を手がける世界的建築家・隈研吾氏の模型も!

一見どれも似たように見える建築模型ですが、ひとつひとつをよく見てみると、建物だけでなく歩いている人がいたり、周りの植物までリアルに表現されていたり……建築家の思考やこだわり、建築に対する理念が垣間見える、そんな面白さがあります

見たことのある建物、ディティールにまでこだわった建築模型に、思わず見入ってしまうはず。先着順の事前予約制なので、見学したい方はウェブサイトでチケットを購入してからお出かけくださいね!

思わず欲しくなる!おしゃれなオリジナルグッズも販売!

展示を楽しんだ後は、ぜひこちらのミュージアムショップへ!建築倉庫オリジナルのグッズを販売しています。

建築倉庫オリジナルメッセージポーチ 1210円(税込)
建築倉庫オリジナルメッセージポーチ 1210円(税込)

おすすめはこちらのポーチ。英語で「建築とは?」と書かれたものと、それに対する答えが書かれたポーチがあります。セットで買って、友達とお揃いにしてもいいですね!

左から建築倉庫オリジナルメッセージトートバッグ(Black) 2970円、建築倉庫オリジナルサコッシュ(Beige)2750円(ともに税込)
左から建築倉庫オリジナルメッセージトートバッグ(Black) 2970円、建築倉庫オリジナルサコッシュ(Beige)2750円(ともに税込)

他にも、トートバッグやサコッシュなど、シンプルで使いやすいファッショングッズも人気なのだそう!自分用にデイリーユースするのはもちろん、お土産としても喜ばれそうですね。

販売しているグッズは、先日オープンしたばかりのECサイトでも購入可能とのことなので、こちらもチェックしてみてくださいね!

「建築倉庫」と聞くと、建築のことがわからないと理解できない内容なのでは?と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。きっとアートや建築のことを知るきっかけの場所になるはずです。

少しでも興味を持ったら、ぜひ気軽な気持ちで遊びに行ってみてくださいね。

text:谷口翔子(vivace)

●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更、消費税率変更に伴う金額の改定などが発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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