色とりどりの花スイーツにうっとり。秘密基地みたいな京都の隠れ家カフェ
京都市内の喧騒から離れた、左京区岩倉は、近所に田んぼや畑が残るのどかな住宅街。そこにひっそりと息を潜めるようにしてあるのが「秘密基地植物園とカフェバー」。歩いていると見逃しそうな外観ですが、その扉を開くと…。
思わず引き寄せられる、求心力のあるカフェ
京都市左京区岩倉は、平安時代の貴族が俗世間を逃れてひっそりと暮らすために選んだ場所。いまも自然が残る閑静な住宅街です。
「秘密基地植物園とカフェバー」があるのは、地下鉄国際会館駅から徒歩10分ほどの場所。
伸び放題のようにも見える植物たちの間に、無造作に「秘密基地植物園とカフェバー」の看板があり、よくよく見ると珍しい植物がたくさんあります。
「仕入れたまま販売しても、環境に馴染ませないとお客さんが枯らせてしまうから」と店長の藤本さん。無秩序に見えて、考えられた庭なのです。
扉を開けると広がる、退廃的な美の世界
秘密基地のような店内の扉を開けると…。
ドライフラワーや動物の剥製、蝶の標本、鉱石など。目につくものすべてが宝の山のようで、まるで廃校になった学校に忍び込んだ気分。
子どもの頃、秘密基地に自分の好きなものだけを脈絡なく持ち込んだことを思い出します。
アンティークなソファやテーブルも素敵。どの席に座ってもフォトジェニックです。
お皿いっぱい花ざかり!美しい花のスイーツ
店長の藤本さんが、子どもの頃、秘密基地に持ち込んだのはお花だったそう。しかもお小遣いで買った花屋さんのお花。
「花畑ティラミス」は、そんな美しい秘密基地のようなスイーツ。どこにティラミスがあるのか、パッと見にはわからないほどたくさんの花がのっています。
廃墟のような店内に、色とりどりの鮮やかなエディブルフラワースイーツが映えます。
こちらも鮮やかな「イチゴのパフェ」。スープ皿でざくざく食べられるのがポイント!
凍らせたいちごをそのまま削っているので、いちごの味が濃厚。ひんやり甘く、すっきりと喉と舌を潤してくれます。
BARタイムには、ハリネズミがおさんぽしているかも?
夜になるとバー営業が始まります。趣味で畑仕事もされている藤本さん。自家菜園の野菜などを使った本格的なバーご飯も出されています。
「花モヒート」や「フルーツモヒート」などの美しいカクテルで、スモークチキンやサラミなどをつまむのもいいですし、和風だしのキーマカレーや豚バラをワインで煮込んだ角煮を選べば、お腹も満たされます。夜の〆パフェもしっかりラインナップ!
宿が地下鉄沿線の周辺なら、ふらっと夜ご飯やちょい飲みに出かけるのもオススメです。剥製や植物に見守られながらのひとり飲みもいい感じ。
「秘密基地植物園とカフェバー」の隠れたアイドル、ハリネズミのパキポちゃん。夜行性のため、夜の店内を30分ほどおさんぽします。パキポちゃんは、公園に捨てられていたのを藤本さんが救ったそう。見かけたらそっと見守ってあげてくださいね。
近くには、夏はボート遊び、秋は紅葉狩りが楽しめる「宝ヶ池」もあります。地下鉄国際会館駅から徒歩圏内の秘密基地。人混みが苦手な方にオススメしたい、京都の穴場です。
Photo:瀬田川勝弘
text:小西尋子
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
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