
【奈良県】おすすめ観光スポット26選|世界遺産、歴史的スポットから若者向け映える絶景スポットまで
古都・奈良。国宝や世界文化遺産に指定された建造物・仏像が数多く残る、日本を代表する観光地です。今回は、『るるぶ&more.』で過去掲載した記事から、奈良県のおすすめ観光スポットをエリア別にご紹介します。東大寺や興福寺、春日大社など、奈良観光で訪れるべき王道の名所はもちろん、知る人ぞ知る穴場・絶景スポットもご紹介。奈良県へ、いにしえの日本に想いを馳せる旅に出かけてみませんか?
Spot.1
【東大寺】圧倒的な存在感!「奈良の大仏様」は必見
仏教を中心とする国づくりを進めた、聖武天皇の発願で創建。大仏造立は国を挙げた一大プロジェクトで、天平勝宝4年(752)、大仏開眼法要が盛大に営まれました。治承4年(1180)には、平重衡の南都焼き討ちで大半の堂塔を焼失しましたが、重源上人の勧進で復興。永禄10年(1567)に松永久秀の兵火にかかり再び被災した後、江戸中期になって現在の伽藍が整いました。広大な境内には、南大門・大仏殿・鐘楼・法華堂・二月堂・転害門など国宝が散在していてみどころいっぱいです。
Spot.2
【奈良公園】奈良公園のアイドル! かわいい鹿とふれあう
「奈良公園(ならこうえん)」は明治13年(1880)に開設された、日本でも有数の歴史ある都市公園です。総面積は約500万㎡。24時間365日、自由に散策することができる緑豊かな近隣一帯には「東大寺」「興福寺」「春日大社」「奈良国立博物館」などのみどころが点在し、山焼きで知られる「若草山」や世界遺産の「春日山原始林」も園内にあります。
1300頭を超える鹿が暮らす「奈良公園」。鹿とお近づきになるためのマスト・アイテム「鹿せんべい」は、奈良公園内のあちらこちらで販売しています。人に慣れてはいますが、れっきとした野生動物で、しかも国の天然記念物。鹿せんべい以外の食べ物は絶対にあげないことが、鹿と人とのお約束です。
「奈良公園」は、桜と紅葉の名所としても知られています。春になると園内のあちらこちらで桜が咲き乱れ、鹿もほんのりピンク色。ところで「奈良公園」の鹿は、桜の花びらが大好物! 散り落ちた花びらを食べるのはもちろん、立ち上がって枝からムシャムシャ食べるシーンも見られます。こんな風に鹿が枝葉を食べることにより、「奈良公園」の樹木は下の方2mほどがきれいに刈り揃えられたようになっています。これをディア―ライン(鹿摂食線)と呼ぶそうですよ。かわいい鹿とふれあいに、ぜひでかけてみてくださいね。
■参考記事:【奈良】 世界遺産の社寺が3つ!鹿が遊ぶ「奈良公園」のみどころを徹底ガイド!(配信日:2024.10.05)
Spot.3
【興福寺】創建1300年以上。法相宗の大本山
京都山科の藤原鎌足(ふじわらかまたり)の私邸に建立された山階寺(やましなでら)が始まり。飛鳥を経て平城遷都に伴い現在地に移り、「興福寺(こうふくじ)」と名付けられました。その後は藤原氏の氏寺として隆盛し、平安時代には大和国を支配。僧兵を擁し、比叡山延暦寺とともに南都北嶺(なんとほくれい)と呼ばれ畏れられました。
平家の南都焼討ちで大半の堂塔を焼失しましたが、鎌倉時代に復興。その後も堂塔は焼失と再建を繰り返し、寺勢は徐々に衰え、明治の廃仏毀釈では崩壊寸前に追い込まれました。それでも東金堂、五重塔、北円堂、三重塔(いずれも国宝)、南円堂(重要文化財)などが残り、優れた仏像を多数所蔵しています。
Spot.4
【春日大社】世界遺産「春日大社」の美しい社殿を見に行こう!
世界遺産にも登録されている「春日大社(かすがたいしゃ)」は、全国に約3000社あるという春日神社の総本社です。奈良の都・平城京ができたころ、常陸国(現在の茨城県)から武甕槌命(たけみかづちのみこと)という神さまをお迎えして都の守り神とし、神護景雲2年(768)に現在の場所に社殿を造営したのが始まり。以来、皇族や貴族、有名武将などから庶民まで幅広く信仰されてきました。
御蓋山(みかさやま)の麓に広がる境内は緑豊かで、歩いているだけで癒やされます。本社には朱塗りの壮麗な社殿が立ち並び、また縁結びなどさまざまなご利益をいただける神社が森の中に点在。
回廊に囲まれた本社には、4棟の本殿をはじめ主要な社殿が立ち並んでいます。春日大社の真髄に触れられるエリアであり、御本殿特別参拝受付で700円を納めると参拝できます。
境内には、国宝354点、重要文化財2526点を含む膨大な文化財を所蔵する「春日大社国宝殿」、約3万㎡の敷地に『万葉集』に詠まれている約300種の植物を栽培している「萬葉植物園」のほか、カフェやショップなども。神社を参拝した後に、ゆっくりと楽しんでみてくださいね。
■参考記事:【奈良】春日大社の見どころ&歴史&カフェの完全ガイド!美しい社殿を見に行こう!(配信日:2024.10.03)
Spot.5
【法相宗大本山 薬師寺】両塔揃った伽藍が壮観!
天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を祈って発願、藤原京に完成し、平城遷都とともに現在地に移転した「法相宗大本山 薬師寺(ほっそうしゅうだいほんざん やくしじ)」。兵火や天災で創建当初の建物は東塔(国宝)を残すのみとなっていましたが、金堂再建に始まり、西塔、中門、回廊、大講堂、食堂などの白鳳伽藍が次々と復興されています。東塔は約12年の修理を終え、両塔が揃った伽藍が一望できますよ。
Spot.6
【奈良国立博物館】「金剛力士立像」を撮影できる!
明治28年(1895)、日本で2番目の帝国博物館として、優れた仏教美術が多数伝わる奈良の地に開館した「奈良国立博物館(ならこくりつはくぶつかん)」。国宝、重要文化財を含む館蔵品が約2000件、奈良県内外の社寺等からの寄託品が約2000件、計4000件近い名品を収蔵しています。
開館当時のまま残るフレンチルネサンス様式の「なら仏像館」(旧本館)と、特別展の会場となる東新館・西新館、さらにミュージアムショップやカフェを備えた地下回廊などから構成。東西の新館は、毎年秋に開催される「正倉院展」の会場にもなっていて、正倉院に伝わるワールドクラスの貴重な宝物をひと目見ようと、世界中から多くの人が訪れます。出陳される宝物は年によって変わるので、毎年訪れる楽しみも。
なら仏像館のメインホールである第6室で特別公開されているのは、重要文化財の金剛力士立像。像高はともに約5mという巨像です。向かって右に口を大きく開いた阿形(あぎょう)、左に口をギュッと結んだ吽形(うんぎょう)が、天井に届かんばかりの大迫力で“仁王立ち”。桜の名所、奈良県吉野山にある世界遺産・金峯山寺仁王門(国宝)に本来は安置されているのですが、仁王門が修理中のため、2028年末まで同館に仮住まいされていらっしゃる(予定)のだとか。そして、そんな貴重な仏像を撮影することも可能。仏像ファンならずともテンションが上がりますね!
■参考記事:奈良国立博物館を徹底解説!国宝や常設展示は? アクセスやチケット情報も!|奈良(配信日:2025.01.13)
Spot.7
【ならまち格子の家】伝統的な和の暮らしをのぞいてみよう!
江戸から明治時代にかけて奈良町にあった町家を再現した施設が「ならまち格子の家(ならまちこうしのいえ)」。間口が狭くて奥行きがあるウナギの寝床のような建物や、限られたスペースを有効に使う箱階段、目隠しの格子など、町家ならではの暮らしの知恵がたくさん見られます。伝統的な町家の暮らしは、風情たっぷりでちょっと憧れちゃうかも。
■参考記事:女子の心をくすぐるショップがいっぱい!ノスタルジックな奈良町を歩く(配信日:2019.12.07)
Spot.8
【若草山(三笠山)】奈良盆地が一望できる大パノラマ!
毎年1月第4土曜に行われる山焼き行事で有名な「若草山(わかくさやま)」は、標高342m。なだらかな丸い笠を3つ重ねたような三重の地形から三笠山(みかさやま)とも呼ばれ、入山ゲートから見えるのは一重目です。
下から美しい稜線を眺めるだけでも満足ですが、ちょっと上まで登ってみるのもおすすめ。山麓にある入山ゲートで150円を支払って、気軽に“登山”を楽しみましょう。
入山ゲートから二重目、三重目の登山道を歩いて約30~40分で山頂に到着! 奈良盆地が一望できる大パノラマが眼下に広がりますよ。
※国の史跡である「鶯塚古墳」は立ち入り禁止区域です
■参考記事:【奈良】 世界遺産の社寺が3つ!鹿が遊ぶ「奈良公園」のみどころを徹底ガイド!(配信日:2024.10.05)
Spot.9
【唐招提寺】鑑真が建立した修行道場
聖武天皇に招かれて唐から苦難の末に渡ってきた鑑真和上(がんじんわじょう)が、新田部(にいたべ)親王の旧邸跡を譲り受け、天平宝字3年(759)に建立した修行道場。当初は簡素な建物でしたが、朝廷などの寄進により徐々に伽藍を整えていきました。
境内には、奈良時代建立の国宝の金堂や講堂、鼓楼、経蔵、国指定重要文化財の礼堂や御影堂など、災禍を免れた建物が創建時の姿を残しています。日本最古の肖像彫刻として知られる御影堂の国宝・鑑真和上像のほか、「若葉して御眼(おんめ)の雫拭(しずくぬぐ)はばや」の芭蕉句碑も見どころの一つです。
Spot.1
【法隆寺】現存する世界最古の木造建築群
聖徳太子と推古天皇が先帝・用明天皇の遺志を継ぎ、推古15年(607)に創建したという古刹。『日本書紀』には、天智9年(670)に伽藍を焼失したとあり、現在の伽藍は8世紀初頭までに完成したもので、往時の姿を伝えています。
境内は西院と東院に分かれ、それぞれ大垣と呼ばれる築地塀(国指定重要文化財)で囲まれています。総門の南大門(国宝)を入ると、現存する世界最古といわれる木造建築群の西院伽藍が。中門を中央に回廊が巡らされ、内側に金堂と五重塔(いずれも国宝)が立つ法隆寺式伽藍配置が特徴です。夢殿(国宝)を中心とした東院伽藍は東大門を抜けるとあります。(南大門、金堂、五重塔、夢殿はいずれも国宝)
※2025年3月1日より西院伽藍・大宝蔵院・東院伽藍内の共通拝観料が、一般2000円、中学生1700円、小学生1000円に改定となります。
Spot.1
【橿原神宮】神武天皇と皇后を祭る、日本はじまりの地
関西の初詣スポットといえば、必ず上位に名が挙がる「橿原神宮(かしはらじんぐう)」。御祭神に、第一代天皇の神武(じんむ)天皇と皇后を祭る、格式高い神社です。大和三山の一つ、畝傍山(うねびやま)の麓に約53万㎡もの広大な神域をもち、豊かな緑に包まれた境内には清々しい空気が漂っています。
橿原神宮の拝殿は、内拝殿と外拝殿を廻廊でつなぐ「二重拝殿型」となっています。廻廊にずらりと並ぶ釣燈篭は、重要な祭典の際やお正月期間、また、近年人気の夜間の結婚式の時などに一斉に灯され、昼間とはひと味違う幻想的なムードが漂います。
通常の参拝は外拝殿から行いますが、お正月期間はだれでも内拝殿前に進めるんですよ。初詣にぜひ足を運んでみてはいかがですか?
■参考記事:【奈良】日本のはじまりの地「橿原神宮」のみどころを徹底ガイド!(配信日:2023.12.21)
Spot.2
【飛鳥寺】日本初の本格的寺院
蘇我馬子の発願で推古4年(596)に完成した、日本初の本格的寺院です。塔を3金堂が囲む大寺でしたが、鎌倉時代に伽藍の大半を焼失。現在の本堂は江戸時代の再建ですが、本尊銅造釈迦如来坐像(重要文化財)は創建時の飛鳥時代の作。面長でアーモンド形の瞳が特徴的で、見る方向によって違った表情を浮かべているともいわれ、飛鳥大仏の名で親しまれています。
※2025年4月1日より、拝観料が本堂拝観500円、中・高生300円、小学生250円に改定となります。
Spot.3
【石舞台古墳】飛鳥に来たら絶対に訪れたいパワースポット
飛鳥の緑豊かでのどかな風景の中にドドーンと見えてくるのがこちら、「石舞台古墳(いしぶたいこふん)」です。「石舞台古墳」は日本最大級の横穴式石室を持つ古墳で、築造は7世紀の初め頃と推定されています。もともとは方墳で、すでに古墳上部の封土は失われ、巨大な天井石が露出した姿になっています。
玄室の中は、入って見学することもできます。長さ約7.7m、幅約3.5m、高さ約4.7mで大小30数個の花こう岩が使用されていて、天井に使われている石の重さは、北側の石が約64t、南側の石が約77t、総重量は約2300tだそう。
被葬者は不明ですが、6世紀後半にこの地で政権を握っていた蘇我馬子の墓ではないかとも言われています。被葬者が当時どれだけの力を持った人だったのか、妄想しながら見てみるのも楽しいですね。
■参考記事:古代のパワーをチャージ!橿原(かしはら)・飛鳥エリアで行きたいおすすめ6スポット(配信日:2022.01.07)
Spot.4
【高松塚古墳】極彩色の壁画が有名! 二段式の小さな円墳
極彩色で描かれた国宝の壁画で有名な「高松塚古墳」。近鉄飛鳥駅の東に広がる国営飛鳥歴史公園高松塚周辺地区内に位置する国の特別史跡です。築造は藤原京期(694~710年)とされ、被葬者は特定されていません。
下段が直径23m、上段が直径18m、高さ5mの二段式の小さな円墳で、石槨(せっかく・石室)内に描かれた壁画には、青龍、白虎などの四神や、飛鳥美人で知られる女子群像、星宿(星座)が極彩色で描かれています。昭和47年(1972)に発見され、2020年3月に修復作業が終了。現在は修復施設に保存されています。隣の高松塚壁画館では、精巧な模写壁画や石槨の原寸模型が見られます。
Spot.5
【藤原宮跡】日本初の都として完成
持統8年(694)、日本初の都として完成した藤原京。最近の調査研究では、平城京や平安京を上回る規模だったともいわれています。その中心である「藤原宮(ふじわらきゅう)」には、天皇の住まいである内裏や、国家儀式の場である大極殿などがありました。
広大な宮跡は現在特別史跡として保存され、大極殿跡には土壇が残っています。宮跡からは北に耳成山(みみなしやま)、東に香具山(かぐやま)、西に畝傍山(うねびやま)が望めます。