京都の老舗12店!和菓子から文具までこだわりの逸品をお買い物
京都には、創業100年以上の歴史をもち、長年人々に愛され続ける名店が多数あります。和菓子や漬物、調味料から文具まで、京都へ来たならぜひ立ち寄ってほしい老舗を紹介します。京都ならではの歴史と風格を感じる老舗での買い物も旅の思い出に♪
Summary
- 京都でしか手に入らない!見目麗しい「四畳半」菓子/亀未廣
- 京都人の定番お茶請け。和三盆と柚が薫る柚餅/鶴屋吉信 本店
- 筆や紙、お香など、江戸時代から続く老舗文具店/鳩居堂
- 甘党も辛党も満足させる多彩な豆菓子が魅力/豆政 本店
- 食通もうなる、油一筋200年の油専門店/山中油店
- 祇園の花街で300年の歴史を誇る御菓子司/鍵善良房
- 「柚子味噌」オンリー300年。その味を一子相伝で伝え続ける/八百三
- 定番「黒七味」をはじめ、和のスパイスがずらり/祇園 原了郭 本店
- 明治26年創業。京都らしい和モダンな紙雑貨/鈴木松風堂
- 老舗生麩店が個数限定で作る「たい焼き麩」は必食/麩嘉 錦店
- 京都人がこよなく愛す、京漬物の老舗/村上重本店
- 創業400年の老舗が発信するモダン和菓子に注目/京御菓子司 亀屋清永 本店
京都でしか手に入らない!見目麗しい「四畳半」菓子/亀未廣
京都に行かなければ 手に入らないものがあります。それが創業200年を超える老舗「亀末廣」のお菓子。なんと過去献上先として皇太子妃殿下、ローマ法王、タイ国王、エリザベス女王など、そうそうたる名前が並びます。
老舗「亀末廣」の代表銘菓といえば「京のよすが 四畳半」。3サイズあり、一番大きなものは、四畳半のように区切った秋田杉の箱に入っていることから「四畳半」とよばれています。中のお菓子は季節や時期によって変わり、七月は祇園さん(八坂神社)の神紋入りのうちわや山鉾に吊られた駒形提灯を模した干菓子が入り、風情を感じます。
そのほか、「紫式部」にちなんだ人気のお菓子「げんじ」もおすすめ。こちらは香遊び「源氏香」の符号を写したお菓子です。紫色が美しく、ひとつひとつ文様が違うのも魅力。ほか、季節の限定菓子などもあるのでチェックしてみてください。
【門外不出の京みやげ!創業200年を超える「亀末廣」がお菓子で彩る四畳半の世界〜京都の老舗めぐり〜
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京都人の定番お茶請け。和三盆と柚が薫る柚餅/鶴屋吉信 本店
享和3年(1803)京都市上京区に創業した和菓子の老舗「京菓匠 鶴屋吉信(きょうかしょう つるやよしのぶ)」。数寄屋建築を取り入れたひときわ立派な建物が目を引きます。
こちらを代表する銘菓は創業から65年目の明治初年(1868)に創案された「柚餅(ゆうもち)」。滋賀県甲賀市の羽二重餅・徳島県産の阿波和三盆糖・国産の青柚子・黄柚子と、厳選された材料を使って作る代表銘菓です。舌ですぅっと消える和三盆と、ほどよい歯応えのある柚餅の味は一度食べたら忘れられません。丹波大納言小豆の小倉羹を蒸し菓子で巻いた「京観世(きょうかんぜ)」(写真右)も100年続くロングセラー銘菓です。
こちらは、昭和生まれの「つばらつばら」。吸い付くようにしっとりとした皮は、ほかにはないもちもちっとした独特の食感がたまりません。ぜひ味わっていただきたい一品です。
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筆や紙、お香など、江戸時代から続く老舗文具店/鳩居堂
1663年(寛文3)創業の「鳩居堂(きゅうきょどう)」は、手紙を書くときの筆や紙を専門とするお店です。
かわいい絵が添えられたレターセットや、一筆箋などがずらりと並びます。レターバイキングでは、トレードマークの鳩をあしらった便箋や原稿用紙のような便箋など、さまざまな種類の便箋を自由に選んで組み合わせることも可能。自分だけのセットを作ってみるのも楽しいですよ。
実は「鳩居堂」のルーツは「薬種商」。漢方薬や薬の原材料などを取り扱っていました。漢方薬の原材料には「お香」と共通するものが多かったことから、薫香や線香を製造・販売するようになったそうです。
明治10年(1877)、時の大政大臣・三条実美(さんじょうさねとみ)から伝授された「名香の秘方」。平安時代から宮中でのみ伝えられてきた秘密の調香法のすべてを「鳩居堂」のみが受け継ぎ、一子相伝、漏らすことなく守り継がれているのです。京都生まれの特別な香りを自宅でも楽しんでみては。
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甘党も辛党も満足させる多彩な豆菓子が魅力/豆政 本店
京都市中京区夷川通にある豆菓子の専門店「豆政 本店」。明治17年(1884)に創業者の角田政吉氏が豆の雑穀商として創業した場所で140年にわたり商いを続けています。
イチオシは、豆菓子シリーズ「弥次喜多 京の豆(まめ)道中」。豆の香ばしさにプラスして、七味やカレーなど味のバリエーションが豊富です。なかでもおすすめは「カレービンズ」「わさびピーナッツ」「イタリアンピーナッツ」。お酒のおつまみとしても優秀です。
「京名物を」という方には、五色豆がおすすめ。五色豆は初代が明治20年に考案。当時白色しかなかった砂糖掛のえんどう豆に青(青のり)・赤・黄・黒(ニッキの褐色)と、見た目もカラフルに色付けしました。縁起物としても親しまれ、明治40年頃には、八ッ橋と並ぶ京名物となりました。
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食通もうなる、油一筋200年の油専門店/山中油店
油の専門店「山中油店」が現在の地にお店を構えたのは江戸時代後期。以来200年近くもの間、ずっと油一筋に商いを続けています。創業当時の面影を残す建物は、国の登録有形文化財であり京都市の重要景観建造物になっています。
一番のおすすめはこの「落花生油」。濃厚なナッツの味と香りが口の中で広がり、料理の仕上げにかけると味に深みが増し、調理に使えばカリッとクリスピーに焼き上がるそう。アイスクリームにかけると、ナッツ風味の高級アイスに早変わり。お料理にもスイーツにも使える優れものです。
創業時から取り扱うなたね油などの日本製商品のほかに、海外から輸入するオリーブオイルの取り扱いもかなり豊富です。現地に直接足を運び厳選してくるので、なかにはなかなかお目にかかれないレア商品も。また、椿オイルなどのスキンケアオイルも扱っています。オイルの深い魅力にどっぷりハマりそうですね。
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祇園の花街で300年の歴史を誇る御菓子司/鍵善良房
京都きっての花街・祇園に店を構えておよそ300年間、江戸中期・享保年間創業の老舗「鍵善良房(かぎぜんよしふさ)」は京都人が誇る老舗のひとつです。注文が入ってから1人前ずつ平たい打ち出しの銅鍋で作る「くずきり」が名物ですが、おもたせには、落雁などの干菓子がおすすめです。
箱を開けた瞬間、ふわっと幸せが舞いあがり、もらった人の目をキラキラさせてしまう干菓子の箱「園の賑わい」。木箱の中にみっちりと2段にして色とりどりの四季の干菓子が詰まり、季節や日によっても少しずつ内容が変わるので、一点物のような品物です。
夏に祇園に行ったならぜひ食べて欲しいのが「祇園まもり」。祇園祭の始まる7月の1日から山鉾巡行の後祭が行われる24日までの24日間のみ販売されます。ぽってりとやわらかい白い求肥(ぎゅうひ)が包まれたやわらかい生菓子。このお菓子を買うことを祇園祭の楽しみにしている人も多いとか。
祇園祭に由来する「鍵善良房」の雅なお菓子をおみやげに~京都の老舗めぐり~
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「柚味噌」オンリー300年。その味を一子相伝で伝え続ける/八百三
「柚味噌」一筋300年という「八百三(やおさん)」は烏丸御池のオフィス街にたたずみます。店内にある看板「柚味噌」の文字はなんと北大路魯山人の自著、自刻によるもの。
看板商品「柚味噌」ですが、"ゆずみそ"ではなく、"ゆうみそ"と読みます。約300年間一子相伝で守ってきた逸品です。柚子を模したぽってりとした器を開けるとみっちりと詰まったオレンジ色の味噌。田楽味噌にしたり、サラダや蒸し鶏にかけたりと使い方は無限です。
柚子の器がかわいい「柚味噌」はサイズが3種あり、味噌を使い終わったら調味料入れや小物入れに使えます。お土産としても喜ばれる一品。
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定番「黒七味」をはじめ、和のスパイスがずらり/祇園 原了郭 本店
創業者は時代劇などでもよく取り上げられる赤穂義士四十七士の一人である原惣右衛門の一子。創業年は1685年で、300年以上に及ぶ歴史をもつ老舗です。
看板商品である黒七味は、京都のうどん屋さんなどで出合って鼻に抜ける香りとぴりっとした辛さに驚いた人も多いのではないでしょうか?白ごま、唐辛子・山椒・青のり・けしの実・黒胡麻・おの実の七味が入っており、から煎りしてから丁寧に揉む製法で、濃い茶色になることから黒七味と命名されています。そのほか、粉山椒、ゆず辛、カレーのスパイスなども取り扱っています。
創業時からのベストセラーである「御香煎」もおすすめ。湯呑みの七分目ほど注いだ白湯に小さじ1/4ほどの御香煎を浮かせていただくと、喉にさわやかな風味が通り抜けます。青紫蘇や桜の香煎などがあり、家でのひとときを優雅なものに変えてくれます。「香煎」を生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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明治26年創業。京都らしい和モダンな紙雑貨/鈴木松風堂
カタチに残る京都土産を買いたい人におすすめなのが「鈴木松風堂(すずきしょうふうどう)」。明治26年、紙の筒から始まった紙製品の老舗です。さまざまな図柄の型染紙の文具や小物が豊富に揃い、紙好き、文具好き、和小物好きにはたまらないお店です。
100年以上続く紙筒製作の技術に、型染紙を合わせた雑貨は「鈴木松風堂」ならではの看板商品。和柄のペン立てはシンプルなオフィスデスクの上にあると華やかで、手に触れたときの和紙のやさしい感触に気持ちも和みます。
ボールペンにも紙筒の技術が使われています。手に持って使うものなのでより紙の温もりを感じることができますね。ワンコインでお釣りが来るので、ばらまき用のお土産としても人気の商品だそう。
京都らしい和モダンな紙雑貨を求めて、明治26年創業の「鈴木松風堂」へ
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老舗生麩店が個数限定で作る「たい焼き麩」は必食/麩嘉 錦店
京料理ではお目にかかることの多い生麩を使った料理。そんな京都人の食に欠かせない生麩を200年以上前から作り続ける「麩嘉(ふうか)」をご紹介します。京都市内に本店と錦店の2店舗を構えていますが、本店での購入は事前予約が必要なため、お買い物には錦市場商店街にある錦店がおすすめです。
京都土産の顔ともいえる看板商品の「麩まんじゅう」。ムチッとやわらかく歯切れのよい食感の理由は、生地に青のりを練り込んで保水性を高めているから。本来は火を通して食べる生麩を生で食べてもおいしいように創意工夫が施されています。
食べ歩きが楽しい錦市場ならではのおすすめは「鯛焼き麩」。「火を通した生麩のおいしさをもっと知ってほしい」との思いから誕生しました。焼きたては、外側はカリッと中はもちもち、ほどよい塩気があり、胡麻油の香りがふわっとして甘辛のバランスがたまりません。個数限定なので、見つけたら"買い"な一品。
京都の老舗生麩店「麩嘉」で期間限定の生麩&個数限定の鯛焼き麩を
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京都人がこよなく愛す、京漬物の老舗/村上重本店
天保3年(1832年)から四条河原町の一等地に店を構えている漬物専門店「村上重本店(むらかみじゅうほんてん)」。京都に住む人にとってもちょっとした贅沢であり「村上重本店の漬物が一番好き」という人も多い、特別感のあるお店です。
小分けにされたお漬物(500円〜)を選んでザルにとっていくのも楽しいひととき。一番のベストセラーは通年購入できるしば漬。しば漬だけでもきゅうり、ナス、みょうが、生姜を漬け込んだ赤紫蘇の「しば漬」や、青紫蘇で漬けた「京高瀬」など数種あり目移りしてしまいます。有名な「千枚漬」は11月初旬〜2月末までの限定品なので、時期があえばぜひ味わってみてください。
京都人もこよなく愛する京漬物の老舗「村上重本店」の味を食卓に♪
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創業400年の老舗が発信するモダン和菓子に注目/京御菓子司 亀屋清永 本店
400年以上の歴史をもつ京菓子の老舗「京御菓子司 亀屋清永(きょうおんかしつかさ かめやきよなが)」は、八坂神社の西楼門の斜向かいに店を構えています。京都に数ある和菓子店の中でも、朝廷にお菓子を納めることを許されたお店がもつ屋号「京御菓子司」がついているのはわずか28軒のみです。
そんな深い歴史を伝えるお菓子が「清浄歓喜団(せいじょうかんきだん)」。はるか昔、奈良時代に遣唐使が持ち帰った唐菓子をルーツとしています。あんの中に七種のお香(白檀や桂皮など)が入っているのもお供え菓子ならでは。やや硬めなので、トースター等で軽く焼いて食べるのがおすすめです。
歴史を重んじつつモダンな和菓子を発信し続けるのもこちらの魅力。注目は京都の名産品を取り入れた2023年の新作「蒸しカヌレ」です。味は6種類で、京都の銘酒や白味噌を使ったカヌレなど、それぞれ京都ならではの素材が使われています。新しいもの好きな方へのおもたせにもぴったりです。
400年の歴史を繋ぎ、まだ見ぬ和菓子を創りだす京菓子の老舗「亀屋清永」の最新京みやげ
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●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●この記事は『るるぶ&more.』の過去に掲載した記事をもとに作成しています。
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